脳の老化か? それとも、そもそも脳がおかしくなったか?

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これから話すことは、なんて言うんだろうね、ボクの思い込み的な話。でも決して無視出来ないのではないかなぁと最近思っているので、何となく日記に綴ってみた。

ボクらが知覚している世界というのは、目や耳などの感覚器官から入ってきた情報を元に脳が構築したものだ。だから現実世界と色々違う所がある。例えば視界の見えない部分を脳が補ったり、音と映像を同期させたりといった具合だ(視覚からの脳の解析の方が時間がかかるため、音の方が先に解析が済んでいるのだけど、わざと遅らせて視覚と同期させたり)。脳が勝手に補正し、ボクらが活動する上で不都合が生じないようになっている。これはこれで便利なのだが、それらの処理があるため、現実世界との間に若干のタイムラグが生じる。それはおおよそ 100msec だと聞いたことがある。
つまり脳の中で知覚し、見えていることは、現実世界よりも 100msec 遅いわけである。

そのせいなのかどうか解らないけど、ボクが解っているだけでいくつかの不具合が生じている。

①チャット上の時間

IM やチャットなどで、わりと長文を送ったのに凄い早く返事が送られてくることがある。こっちが送信キーを押した瞬間にもう返事が返ってくるみたいな。こっちとしたら「ええっ、もう内容を読んだの!?」みたいな。実際に時間を計ったわけじゃないので、ただのボクの錯覚かもしれないが……。「もしかしてボクの書いていた内容を、未来から読み取りましたか?」と言いたいぐらい、返事が速い。しかも返答がなにか見当違いかというとそうでもない。あいては確実にボクの書いた内容をちゃんと読んでいる。

②いつの間にか、いる

ボクが一番おどろいているというか、困っている問題がコレである。車を運転していて、体験する。
車の運転というのは前だけ見ていればイイというものではない。周囲を見渡して、前後左右の車や歩行者などの挙動や、その目的を推察することも重要である。なので色んな所に目配せする。で、視界内にある様々なものの次の予想を頭の中で立てているのである。次見たときは、この車はだいたいあの辺にいるなとか、駐車車両の向こうに歩行者が見えたとき、おおむね今歩行者はこの段階、みたいな。
それらの情報を総合的に判断しながら、それらを運転に反映させるのである。
ところが、その自分の予測よりも遥かに早く移動している車や歩行者に遭遇することがある。「え、縮地ですか!?」みたいな。それは単純にボクがその対象との相対速度を見誤っているのかもしれないし、ボクの中で感覚で刻んでいる時間(次の目配せまでの時間)が実は自分が思っているよりも的確ではないとか、いろいろ要因は思いつくんだけど……それにしてもなぁ……。
今のところこれで事故ったり、事故りそうになったことはないんだけど、それでも「あれっ!?」って思うことはけっこうな頻度である。

ここで注意しなければならないのは、周囲の対象物の次の位置を予想するって、実は教習所で NG と習う「だろう運転」なんだよね。周囲の様々な動きを「予測」して「じゃぁ、ボクがあの交差点に着く頃には、こうなっているだろう」という予測なのだから。だから急にこっちにハンドルを切ってくるかもしれないし、歩いている人も急に走り出すかもしれない。まぁそれらの不測の事態のために「余裕のある運転」をするようにしてあるんだけどね。「余裕のある運転」というのは「車間距離」だったり「速度」だったり、「邪魔」だったり。
邪魔というのは、自分の行きたい進路を予めふさいでおくことだ。左折したいなら、後方・左側にバイクや自転車などがいないことを確認して、前もってスキマに入られないように車を寄せておくとか。抜くなら車の右側を通ってくれと。こういう「邪魔」も、予め行動しておくことによって安全につながる。もちろんいきなり幅寄せしたりするのは NG である。

③ある決まったものが別のモノに見える

動体視力というのはけっこうアテにならないというか、脳が補正する視界が増えるんだろうね。
よく通る道で、電柱と植え込みが並んでいる場所があるんだけど、必ずそこに「人が立っている」と誤解してしまう場所があるんだよね。他にも「人が歩いているかな?」と思ったら看板だったり、電柱だったりすることはよくある。またその逆もあって、看板や電柱かと思ったら人だったみたいなこともある。ただこれらは決まって、立ち止まっている人である。
動いている人を看板や電柱などに見間違えたことは今のところない。
他にも「男の人」だと思ったら「女の人」だったり、その逆だったり、服の色とかも明らかに違っていたり。
つまり車で接近しているとき、動体視力の片隅に捉えられた「人らしきもの」=「注意すべきもの」というのに脳は意識は行くものの、ちゃんと情報は捉えられていないため、テキトーな人物像を作り上げる。近づいて改めて観察してみると、実は性別も違ったり、着ている服の色まで違っていたりするのだ。

この現象は特に人の多い交差点で起きて、例えばあっちにもこっちにも人がいる場合、それら一人一人をじっと観察することは出来ないから、頭の中で無意識に「こことそことあそことあっちとむこうに人がいる」って勝手にマーキングして、それらの動く方向を頭に入れつつ交差点に進入。実際にボクの車の前を通るときは、そのさっきマーキングしたときと全然違う服を着ている人だったみたいなことが起きるわけである。
こちら現象も事故につながりかねない事象なだけに、わりと「俺の脳、大丈夫か?」と心配している。

そんなわけで、ボクの見ている世界はやっぱり脳が作り出した世界なんだなぁというのを身を以て体験しているわけだが、はてさて、他のドライバーというか他の皆さんはどうなのだろうか。こんな現象が起きているのはボクだけだとしたら……だとしたら……! ひょっとしてきわめて危険ですか!?
まーとにかく、機械の身体はよ、ということですよ!(ぇ

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