クオリティのばらつきとギャランティ

bs_zuho01m
今直面している問題として、クオリティのばらつきとギャランティをどうしようかというものがある。今まではさして問題にならなかったというか、社内の調整役に頼っていた側面がある。が、今回、特に CG 彩色においてかなりのばらつきが発生し、ついに CG チーフが切れてしまったのだ。
どういうことかというと、エロゲの CG というのは社内の人員でも塗るが、人海戦術ができるため、外注にお願いすることも多い。そうすると、上がってくるデータというのは個人差がありばらつきが出てくる。このばらつきを一つの作品として統一するのが、CG チーフの役目である。
外注に CG を塗ってもらう場合、特に何か他と違う要素がない限り、金額は同じである。ところが上がってきたものには、CG チーフが調整しやすいもの、しにくいものがある。下手をすると CG チーフがほとんど塗り直しをしなければならないものが上がってくることもある。また、ほとんど手を加えなくてもよいものがあがってくることもある。
たくさんの人に出しているのでばらつきが出るのは仕方がないのだが、CG チーフが修正をするのが大変なデータに関しては、正直同じギャランティでいいのか……という疑問が残る。そしてそういう所はだいたい同じ外注さんで有り、そして何度言っても直らない人も多い。
まぁ、彩色なんてのは人それぞれで、ウチの会社にあわせるだけでも一苦労という人もいるだろう。とは言え、会社ごとに塗りやレイヤーの管理の仕方は違うわけで、外注である以上、それを吸収出来なければ外注として CG を塗るという仕事は成り立たないはずだ。

かといって、「1 枚○○円です」って出しておきながら、「レベルが低かったので、値段下げていいですか?」と言って良いものか……? まぁ、今回はいくつかの外注さんに関してはそれを言ってしまったのだが……それほどまでにクオリティが低い外注さんがいたのである。
ただこちらにも責任があって、「その外注を選んだからには、その外注のクオリティをチェックしたんだよね?」という問題がある。もちろんチェックするのだが、相手が個人だったらそのチェックだけでよいのだが、相手が会社だった場合、その会社の誰が担当したかによってばらつきが出てきてしまい、今回は泣かされた。本来、会社で CG 彩色を受けるなら、その会社内でクオリティを統一させるべきなのだが、社内にうまい人と下手な人がいた場合、その統一は難しいだろうなぁとは想像出来る。というのも、CG 会社としてうまい人の絵をアピールしたいだろうし、かといって下手な人のヤツをうまい人のレベルに社内で修正していたら、それはうまい人だけが仕事をすることになってしまい、下手な人は仕事が回ってこないからだ。

まぁそんなこんなで、今後、外注さんに発注する前に「クオリティ」と「ギャランティ」の関係も説明しつつ発注する必要があるのかなと何となく感じている。じゃないと、結局 CG チーフの手が取られ、それはそのままコストに反映されるからだ。6/28 に発売したソフトなんかでは、そのクオリティの低い外注さんのおかげで、倍以上にもコストが膨らんだ CG も出てしまったほど……。はてさて、どうしたものやら。

5 thoughts on “クオリティのばらつきとギャランティ

  1. なるほど、各CG固有の手間の差は見逃していました。やっぱりあれこれ仮定するとボロが残りますorz

    本来の改善手順は、最初に問題の認識と現状の把握を行なって、そこから対策を考えます。問題についての認識ははっきりしていると思うので、現状把握で手直し工数を記録してみるといいと思います。この時、単に工数だけでなく、絵の難易度、担当の外注さんなどのコメントを残すなどして、数字を数字としてだけでなく意味のある値として後々まで読めるようにしておくことが大切です。

  2. 大学時代に研究テーマになるかもしれなかったが為に持っている、工業生産系の資料をひっくり返して見てみました。

    CGというものの性格と、生産工程管理の専門的な話が通じる土壌でないことを考えると、学生時代お世話になった「偏差値」で管理するのはどうでしょうか。CGチーフの手直し工数を全てのCGに対して記録、各CGの手直し工数偏差値を算出します。この場合、学校の成績とは逆に数字が高いほど悪い状態なので、例えば偏差値70より上はギャランティ半額、代わりに同30未満は5割増にするわけです。偏差値は生産管理の黄銅である「平均とばらつき(正規分布における標準偏差)」の両方から算出される無次元数なので、単に数字を出すだけで「あなたのCGは他に比べて著しく手直しの手間がかかっています」と、統計的な裏付けを持って明瞭に示すことができます。

    ただし、通常の品質管理だと平均と標準偏差までは使われるものの偏差値を算出して管理する例は聞かないので、次の作品で偏差値だけ出してみて、いい感じならそれ以降の作品から導入するくらいで段階を踏んでやるべきだと思います。

    この偏差値管理をする上で、私が思いつくレベルの課題・問題は以下の通りです。
    ・差分が多いCGで値が高く算出されやすい…同じCGの複数の差分で同様な修正をした場合、その修正にかかった工数はその修正を行った差分の数で除して計算すれば、差分の数による差はほぼ相殺できると思います。ただしそれをやると、多くの差分に同様な修正をしてとんでもない工数を取られてもあまり値に反映されません。
    ・全てのCGがCGチーフによる修正を完了するまで偏差値が算出できない…さっさと納品して手直しも少ない人に、ぎりぎり納品&手直し多数の人の処理が終わるまで支払いを保留しなければなりません。

    1. ご指摘の通り、差分の量やあと背景の面積が多くて塗るのが大変とか、フリルがいっぱいあって同じく塗るのが大変などなど、絵によって作業時間は変わりますので、その辺を定量化する必要はありそうです。もう一つ問題があって、問題のある CG を一つ一つ指摘してリテイクするのもけっこうな作業だったりもし、なかなか一筋縄では行かないなぁと思っています。
      ただ、それらの作業がちゃんと数値が出来れば偏差値によるギャランティの策定は良さそうですね。

  3. 製造業ですが似たようなことはあります。露骨に不良が多い外注さんとかですねー・・・ 尤も製造業の場合は検査基準を比較的明瞭に決めやすい分は楽なんでしょうが。

    1. なるほど、なるほど。製造業というか実際の物理的な制作物だったら検査基準を設定しやすいかも! それでも見えない部分(中身とか)はひょっとしたらいろいろ手抜きとかあるのかもしれませんけど。CG でもなんかそういう基準を設けられるといいかもと思いました。せめてレイヤーの構造は合わせるとか。

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