海賊版を何故使うのか

スラッシュドットでまたコピーに関する話題が取り上げられていた。コピーによって潰れる寸前だと悲鳴を上げる弱小コンピュータ・ゲーム会社が現れる中、巷でもこういった話題が取り上げられるのは、ボクにとってはありがたいことだ。
良くも悪くも双方の情報が出てくるのは何らかの判断材料にはなると思う。
とはいえ、散々既出のような気もする。

結局お縄にもなりにくいのであれば、人間は簡単に悪事に手を出す。

これは MMORPG が証明したとボクは思っている。
Ultima Online の世界の中で蔓延した犯罪は何よりもそれを物語っている。
2ch でお互いが知らない仲なのに全く敬語が飛び交わないのがそれを物語っている。
他人のことなど、気にかける必要がないならそれに越したことはないのだ。
自分が得すれば、それで良いのである。

ここから導き出される結果はやはり「取り締まりを強化する」ことしかないだろう。
誰かが見ている。
それをやると捕まる、犯罪者として世間に認知されてしまうという状況を作り出さなければ、海賊行為はなくならないだろう。
しかしこと日本に関しては、経済的な犯罪には甘い。
傷害や殺人はメチャクチャ重いのに。
金がそのまま命に関わる事象が溢れているにもかかわらず、なぜか「お金」というものの日本人のイメージは悪い。「金儲け」「拝金主義」「金を第一にする」などという表現は、日本ではけっこう忌み嫌われるが、しかし金がなければ何も始まらない世の中であることもまた事実である(自分は実はそうでもないと思っているが)。

まぁそんなことを思ってみても、弱小メーカーにはどうしようもできないわけで、自分が作った作品が発売日前に Winny に流れているとの報告を聞いて、なんとも複雑な気持ちになるわけである。またそれとは別に、自分が作った作品をせめてお世話になった人や知り合いには無料で贈呈したいという気持ちもある。
だが、自分の分しかもらえないのが普通だし、関わった部分が末端だと製品そのものももらえない場合も多い。

でもやっぱりアレだよ、無料で満足している人は、それが無料で手に入らなくなったら、本当に買ってくれるのかってのは本当に謎だよね。ボクは買ってくれないと思うんだよねぇ。無料で手に入るから手に入れているんであって、入らなければそれまでだと思うんだよねぇ。
だからコピーが○○本流れています、だから損害額は○○円ですって単純には行かないと思うんだよね。
コピーでプレイして、その作品のファンになったからと言って、その作品を買い直すとも思えないしね。だって、もうその作品はコピーだけど持ってるんだもの。そりゃ箱とか特典とかはないかもしれないけど、メインのゲーム部分は手に入れちゃってるからねぇ。
でもこういう人は、次回作品なら買ってくれるかもしれないねぇ。

まぁとにかくボクはこういうことに振り回されず、ゲーム作りを純粋にできればいいなと思っている。そこから先のことはぜひ流通や経営者に考えて貰いたいなぁ。

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