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*** 広報簡単メモ [#e8f90316]
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ここ一週間で学んだことをリストアップしてみた。

-広報開始はだいたい発売日の 3 ヶ月前。

大作や大手の看板作品はともかく、売上本数 1 万本以下中堅以下のソフトの場合、だいたい 3 ヶ月前に雑誌に載り始める。発売日の 1 ヶ月前とか 2 ヶ月前に初出された場合、その作品のプロジェクトは何か問題を抱えていると考えていいと思う。&br;
たとえば広報素材が用意できなかった、プロジェクト進行がヤバい、でも会社にお金がないから出さなくちゃいけない、みたいな感じである。

で、発売 3 ヶ月前の雑誌に載せると言うことは、雑誌の記事の締め切りはそのさらに 1 ヶ月前なワケで、開発陣からすれば 4 ヶ月前には素材を雑誌社さんに渡さなければならない。

-体験版は発売日の 1 ~ 2 ヶ月前

体験版の公開は発売日の 1 ~ 2 ヶ月前。ただこれにも注意事項があって、エロゲの発売日というのはだいたい月末の金曜日に設定されることが多い。と言うことは、発売日の 1 ヶ月前だと前月のエロゲの発売日とかぶってしまい、ユーザーさんは体験版よりも製品をプレイするのに忙しい。&br;
なのでそれよりも前に出す方が良い。そのあとでもいいはいいんだけど、予約の締め切りが逆に近すぎてしまうため、体験版をプレイしてもらえないまま予約を閉じてしまうことになってしまう。

ここで開発をかなり圧迫する事態が発生する。と言うのも、体験版 1 ヶ月前ということは、シナリオはそれよりもさらに 1 ヶ月前に終わっていなければならない。なぜなら「音声の収録」というのがあるからだ。もちろんお金持ちのブランドさんは、体験版の分を先に収録するということも出来るが、ボクらみたいな弱小はそんな資金はないので、収録は 1 回で済ませなければならない。となるとシナリオはマスターアップの 3 ヶ月前に監修も含めて終わらせ、1 ヶ月で収録しなければ 2 ヶ月前に体験版は出せないのである。

-主題歌やデモ・ムービーは体験版より前

体験版の前振りとして、主題歌やデモ・ムービーの公開を心がける。


-ウェブサイトの更新は週末に

ウェブサイトの更新は金曜に日付の変わる 0:00 までに済ませ、金曜日に仕事を終えた人たちに新しい情報が提供できるようにする。


とまぁ、セオリー的にはこんな感じらしい。他にも雑誌社さんや流通さんへの個別対応ややるべきことなども教えてもらったけれど、これらは公開することはできない。上のはあくまでも広報の方法やスケジュールを組み立てるときの枠組みなのである。&br;
でも、正直「ユーザーの琴線に触れるかどうか」が全てのような気もしている。そしてその部分に関して言えば、ボクというよりも江古田事務所は「マイノリティ」すぎるのかもしれない。ボクも含めて彼らが「イイ」と思うものは、世間では「どうでもいいもの」なのだ。まぁあたりまえか(笑)。そうじゃなかったら、そもそも江古田事務所にいる人はボクも含めてもっと売れているはずだしなぁwww&br;
ここで一つ気づいた。&br;

''&size(20){エロゲ・ユーザーからは「どうでもいいもの」なんだけど、ボクたちにとっては「イイッ!」と思い込んでいる作品を、どうやって売るか。};''

残念ながら、ボクは世間で売れているとされているものを作ることができない。これは正確に言えば、いわゆるユーザーと逆で、ボク自身、そういうものに全く興味がないからなのだが……他人が「くらだねー」「興味がない」「どうでもいい」と言われようが、ボクにはボクの作りたいものがある。金にならなくてもボクは全然いいんだけど、それでは会社は困る(笑)。&br;
というわけで、とりあえず漠然としていた「どうやって広報しようか」っていう問題に関しては、出来るかどうかは解らないけど、方向性は見えてきたような気がする。

でもさ、やっぱりそうなると「道楽」でやるしかないような気が増々するよね。&br;
パトロンを見つけるか自分が大金持ちになってやりなさいよ、と周囲は言うだろう。&br;
まぁそんなわけで来年は広報&営業の一年になりそうである。


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