ちょっと収録行きたかった……

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昨日の日記にある通り、朝 9 時までシナリオを入れていた。
実は収録は、体験版の分が今月の 7 日から、そして本編が 22 日からスタートしている。つまり、今日できあがった台本は、本番当日渡し状態なのだった(汗)。スタジオにも声優さんにも迷惑かかりまくりである。
で、本日渡した分は 50kbytes。エンディング周りとあとカウントダウン・ボイスなどの遊び系の台詞だ。
ところでこの日記でも何度か書いているのだが、ボクは自分の作品で収録に立ち会ったことがほとんどない。その原因は、そもそも声優に興味がないこと、ゲームに声はいらないと考えているからで、シナリオを書いたらそこから先、そのシナリオに色をつけるのは声優と音声ディレクタの仕事だからである。
そしてもう一つは、今回のように収録に行っている余裕などないプロジェクトばかりに関わっているというのがある(笑)。

でもやっぱりそのなんというんだろう、細かなニュアンス?
アクセントはそっちじゃない、とか、ここの語尾は疑問形のように上げて欲しかったとか、そういう細かい認識の違いってのがあるのよね。ただ、それがすべて悪いワケじゃない。声優さんや音声ディレクタさんがボクのシナリオの意図と違う解釈をすることによって、逆に「あ、そっちのほうが解りやすいかも」とか「それもありかも」と思うようなこともある。
でもやっぱり重要なシーンでのニュアンスの取り違えは、プレイするユーザに対して誤解を与えてしまうことも多いのだ。
これがまたボクが自分で作ったゲームはプレイしないもんだから、どんな声で上がってきているのかさっぱり知らないままマスター・アップを向かえるわけだが(オイ)、それでも音声組み込みの時、いくつかの台詞をテストで聞くんだけど、その「いくつか」を聞いただけでも、「あれ、ニュアンスが違うな」とか「このキャラの本心をくみ取れていないな」と思う台詞にぶちあたるので、おそらく全部を聞くと、シナリオ・ライターと音声収録側の認識のズレが相当あるに違いないと予測できる。

そんなわけで、一度収録にみっちりついて、各キャラの動きの意図を説明しながらやりたいなぁなんてふと思ったり。でも一日中あそこに座っていたら、その間にどれだけのことができるだろう、って思うと、なかなか収録に時間を割くってできないよなとも思う。いや、音声はそれだけ重要なんだよという価値観がボクにあればねぇ……行くのかもしれないが。

世知辛い話をすると、音声収録にかかるお金は 1 万ワードの作品でだいたい 150 万~ 200 万くらいである。これは一人くらいは有名なエロゲ声優が入っている感じでの値段帯で、かけようと思えばいくらでもかけられる。あと男性声優さんはエロゲとか関係なしに出てくれる人が多く、アニメ界で有名な人とかもさらっと出てくれるのが有り難いのだが、その分、ぽーんとギャランティが跳ね上がったりして、実はエロゲでは男性声優もお金がかかる要因の一つなのだ(笑)。
この 150 ~ 200 ってのは声優代だけじゃなくて、スタジオ代、音声ディレクタ代、音切り(収録した音を、一つ一つの台詞のファイルに分ける)の値段も入った値段である。
さらに、体験版を鑑みたスケジュールの場合、この音声収録のせいでマスターの 3 ヶ月以上前、監修も考えると 4 ヶ月くらいまえにシナリオを終わらせていないと行けないのである。正直、音声収録はシナリオ・ライター泣かせなのであった……orz
いやそれを見越したスケジュールを組めよって言われればそれまでなんだけど、サバ 3 ヶ月 4 ヶ月あけても上げられないシナリオ・ライターばっかりなんだよ!! いや、ボクの周囲だけなのかもしれないけど……。
それにボクも精神的におっこちると人のこといえないしなぁ……(爆)<死ねよ

あぁ、なんか愚痴めいた話になってしまったぞ!<ヲイ

そんなわけで、音声収録、ボクの中では本当にコストに見合っているのか、未だに疑問だったりするのである<あれ、論旨が変わってない??

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