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※ここに記されていることは全て製品版とは関係ありません。シナリオを担当したボクの中で設定した内容です。
バックグラウンド
Geigy[基本設定]
仁科遺伝子研究所→遺伝子工学の権威、仁科秀人教授率いる研究所
日本IBM→ナノテク開発*1
ガイギー社→日本IBMが設立した製薬会社*2
内調→ガイギー社の研究内容に興味→まりなの内調スカウトへと繋がる
眼球の共有→少年少女は視界を共有できる。
神経系の共有→眼球の共有の発展型
なぜ共有できるのか→同じ粒子から別れた二つの粒子は同じ情報を共有できる
上記のことから、少年少女は実は双子、もしくは同じ粒子を持つように作られた
XTORT[えぐり出す者]
もう一人、少年少女の間にいる→実際に視覚を共有していたのはこの子だけ。
少年→榊原 真【Shin Sakakibara】3人の中で一番年上。
少女①→トア・ノバルティス【Torah Novartis】と少女②の双子の妹。
少女②→アルカ・ノバルティス【Arca Novarthis】トアの双子の姉。事故死している。
基本的に少女②が少年と少女①の知覚を共有でき、間接的に少女②が少年と少女①に乗り移ることによって犯行を犯していた。
榊原 素子【Motoko Sakakibara】→XTORTと呼ばれる特殊なDNAを持つ母体。物語中ではブリンガー【Bringer】と呼ばれる。
Novartis[研究者]
情報の共有を実現した科学者たち。
シャサ・ノバルティス【Chsa Novartis】→いわゆるエルディア側の研究者
仁科秀人【Hideto Nishina】→ナノテクノロジの第一人者
基本的に二人の研究内容は違う。シャサは情報の共有、仁科はナノマシンによる治療薬の開発で、両者の研究が融合することによってガイギー社の求める代替器官生成技術を完成させることが出来るのである。
情報の共有→エルディア国王の記憶を何らかの別の人格もしくはメモリに移しておく
ナノマシンによる治療薬→血液内の細胞の代替システム。また遺伝子書き換えの役割を持つ。この書き換えの部分をXTORTと呼び、これは榊原 素子のDNAでしかなしえないことだった。
代替器官精製技術→DNAとその個体の記憶を元に、完全に同じ個体を作り出すのが目的のシステムだが、実際は器官を作るまでにとどまる。自分のDNAを使うのでどのような場所にでも移植できる。肝臓移植や心臓移植などのリスクが劇的に減る。
TRUE[真実の目]
真実を見極んとする外部勢力。
甲野本部長→目玉をえぐり出すという怪奇事件を任され、まりなにその事件を担当させる。
桂木源三郎→過去の清算をするために、日本に戻ってきた。
美作康治【Yasuji Mimasaka】→内調の人間。桂木を牽制しつつも事の真相を暴こうとしている。
NIHIL[暴力者]
さらに、事の顛末を横取りしようとする第四勢力。
ロックフェラー財団→XTORTそのものを得ようとしている(詳しくは後述)
エルディア情報部→ただし今回はさわりのみ
葉室財閥【Hamuro Plutocracy】→ロックフェラーに協力。この財閥の下に、仁科組が存在する。
仁科組→組長の息子が仁科秀人(父の家業を嫌い、研究者となった)。葉室家を護る暴力団。
防衛庁→もともとのXTORTを発案した。研究成果のすべての権利を握る組織。
葉室 銀【Gin Hamuro】→葉室財閥当主。XTORTによって命を救われた、財界・政界にはなくてはならない大物。
平松 竜弥【Tatsuya Hiramatsu】→仁科組劉生会所属の組員。小次郎の両親の命を奪った張本人。
SECRETS[裏設定]
天城 健【Ken Amagi】→小次郎の父親。仁科の研究と関わりがあった。
氷室 冴子【Saeko Himuro】→小次郎の母親。内調所属。仁科の研究を捜査中に殉職。
ゲーム前のエピソード
THE PAST[基本設定]
榊原素子→葉室財閥の私生児、葉室銀の娘。突然変異したDNAの持ち主→研究対象
榊原素子→天城 健の後輩。大学の研究室に通っている健気な女子大学生だった。
榊原素子とシャサ→素子は別のゼミのシャサ・ノバルティスと恋人同士だった
榊原 真→仁科と素子の間の子供
天城 健→Book of XTORT論文の発案者、日本IBMナノテク研究主任
氷室冴子→天城健の恋人
アルカとトア→葉室銀と榊原素子の間の双子
BOOK OF EXTORT[人を作る方法]
天城 健が提唱した肉体を生成する技術。遺伝子を元にナノマシンを構成して成体を作るというもの。*3この方法だと、あらかじめ設定しておいた年齢のクローンを作ることが出来る。しかし作るだけでは動作はせず、構成したナノマシンを実際の生体細胞に変換する段階が必要となる。
天城はこのシステムを設計し、それが可能であると思われる仁科遺伝子研究所に持ち込んだ。仁科はいくつかのサンプルを使ってナノマシンによる生体の構成に成功する。
ナノテクの責任者であった天城はIBMから多額の設立金を前借りし、ガイギー社を設立。*4仁科を迎え研究はすべてガイギー社に移ることになった。が、構成したナノマシンから実際の生体細胞の取り込みはことごとく失敗し、研究はほぼ座礁したかに見えた。
そんな折り、天城は特異なDNAを発見する。
拒絶反応を起こさない、特異な身体。このDNAは自分とは異なるDNAと接触したとき、そのDNAを自分のものと同じものに書き換える能力を持つものだった。仁科や天城たちはこのDNAを研究し、身体全体のDNAを書き換える事が可能であることを証明する。XTORTのはじまりである。
天城たちはナノマシン部分を生体部分に代替させることに部分的に成功する。
この特異なDNAの持ち主は榊原 素子。天城が卒業した大学の研究室に出入りしていた、夢多き学生だった。
※物語で上記の設定を扱う時は、あくまでも上記の技術で出来るのは、器官を一つ作ったりするのがやっとであり、人間1体に至るにはほど遠いと考えてる。そしてその中にも偶然できあがってしまった個体がアルカであるとする。*5
MEMORY[記憶]
できあがった人間に如何に記憶を与えるか。天城たちが直面した問題は、それであった。
当時榊原 素子と同じ大学で物理学を専攻していたシャサ・ノバルティスという学生に天城たちは目を付ける。素粒子から分子レベルの情報交換をほぼ確立させた彼の研究を応用し、同じDNAと同じタンパク質から生成した個体に対して、まったく同じ情報を共有させるのである。
これにより、一卵性双生児などの個体同士で、視覚や聴覚などの共有、記憶の共有やテレパシーにも似た情報伝達が行えるようになることが解った。まだ人間の身体丸ごとすべてを作り出すにはほど遠いが、器官の一部をこれらの技術で代替することが可能になるまでに至る。
SILVER & DNA[葉室 銀と榊原 素子]
政界、財界でなくてはならない葉室 銀を死なせてはならない。
重度のガンに冒された葉室 銀を救う手だては唯一つ。特異なDNAを持つ榊原 素子の身体で作った器官を移植すること。
かくて素子は生きたまま分解され、必要な器官を銀に提供されてしまう。
この無惨な手術の可能性を見出したのはもちろん天城だが、彼は決して実行には移したくなかった。しかし政界、財界の圧力に屈し素子はほとんど拉致にも近い形で収容されてしまう。
また手術後、素子は研究上必要な存在であるために残った器官だけがつなぎ合わされ、無理矢理試験管の中で生かされることとなった。
このような状況を許せなかった天城は、すべての研究を諦め、今までの悲劇を世に公表しようとしたが、それが仁科に知れ、葉室の陰謀によって仁科組の者に殺害されてしまう。
その後素子の身体は生き続け、器官提供の株となった。
Purpose[アルカの目的]
アルカの目的は、生者の器官を生きたまま取り出し、自分の母である榊原 素子を完全な身体に組み上げることだった。*6
Intelligence[内調]
Book Of XTORTが発表された時から、内調はその内容に非常に興味を持っていた。折しも、内調の氷室冴子は天城健の恋人。内調は氷室を使って、Book Of XTORTの内容とその実現性を調べさせた。
天城の提唱が実現可能なのではないか?
氷室からの情報を元に内調はその可能性を見いだし、総理府経由で厚生省の息のかかった製薬会社の研究室を用意させるが、天城は断り、自分のつとめるIBMから研究室を立てる事に決めてしまう。
氷室はその後も恋人である天城から情報を盗み続け、研究の進行具合を内調にもたらす。内調はその情報から、葉室銀の末期ガンを救い出す方法を見いだそうとした。
氷室は葉室銀を救うことが、天城の研究している分野で可能か尋ねる。天城は氷室の問いにただ一言、可能かも知れないことを告げてしまう。
氷室からその情報を得た内調は、必死に天城を説得しようとしたが、それは失敗に終わる。結局、内調の超法規的措置で手術の強行に踏み切った。その段階で氷室は担当を自ら降り、内調辞職の決意を固める。
氷室の能力を高く評価していた美作康治は氷室を引き留める。揺れ動く、氷室。しかし氷室は内調が天城を消そうと動いたことに察知してしまった。結局氷室も殺されかけるが、すんでの美作の工作で一命を取り留めるものの法規上は死亡したこととなり、現在に至る。
現在は美作の下で人材育成などをメインに活動中。時折小次郎や恭子の生活ぶりをのぞきに来ている。
と言うわけで、氷室冴子は死んだ訳ではありませんが、記録上死んだことになってます。また、まりなの師匠となります。
OIL vs. Intelligence[エルディア対内調]
中東の諜報活動をマークしていた内調は、国王が死去した後のエルディアに目を光らせていた。大使館員の増員や頻繁な要員の入れ替えなど、日本国内に於いてそれなりに騒がしい動きを見せていたからである。
このエルディア(及び中東)を担当していたのが、美作康治。
彼は特に一人の日本人、桂木 源三郎に目を付けていた。エルディア情報部員でもあり、またエルディアの独立にも関与していると思われるこの男を美作は追った。まだ美作が刑事だった頃、桂木源三郎と言えばライバルだった。
当時桂木は四谷を中心とした企業舎弟を生業とし処分屋*7をもっぱらの得意分野としていた。マル暴の刑事たちがこぞって桂木をぶち込むことに躍起になっていた。美作もその一人だったが、彼はやがて桂木という人間に魅かれてゆく。桂木のふてぶてしさ、きれる頭脳、完膚無きまでの容赦なさと妥当なき精神……美作はこの強敵を憎みながらも天晴れと感じていた。
桂木もまた、この執念深い美作を一目置いていた。
やがて美作は内調にスカウトされ、桂木を直接追う立場から、監視する立場に変わった。
桂木が探偵事務所を開いたこと。桂木がエルディアの情報部員だったこと。企業舎弟時代の儲けは、エルディアの留学生達の費用に使われていること。また、いくつかのエルディアの優秀な研究者が日本の大学に来ていること。これらの情報を、美作はつかむ。
そんなとき、XTORTの研究に関して内調が興味を示す。しかもそのプロジェクトには桂木がバックアップしていたエルディアの学生が絡んでいる。何かあると確信した美作は氷室冴子の協力を得ながら一歩また一歩と近付いてゆくが、葉室 銀の件で美作の計画は崩れてしまう。
結局シャサ・ノバルティスと言う人物が、桂木の援助を得て何を実現しようとしていたか知ることは出来なかった。美作は今回の事件で残った天城小次郎を桂木源三郎に預けると、まだ戦いは終わっていないことを告げた。
The OIL[エルディア]
エルディア情報部の目的は唯一つ。暗殺された国王の記憶の保持。そして国王の復活。
エルディアは優秀な人材を各先進国に派遣し、その目的を達成せんがために躍起になっていた。今回のシャサ・ノバルティスもその一人である。*8
桂木源三郎も情報部として、彼ら研究者達をバックアップする立場であったが、葉室 銀の事件をきっかけにその非人道的な研究に首を傾げるようになる。
ゲーム中の各種設定
Words[固有名詞の問題]
日本IBM、ロックフェラー、ガイギー社はすべて実在する固有名詞です。
ノバルティスは元ガイギー社の現在の社名(スイスの製薬会社──ラテン語)ですが、人の名字に使っているので問題ないと思います。
あと、トアとアルカは両方ともキリスト教用語なので海外輸出する際は気を付ける必要があります。
Result[物語のオチ]
ロックフェラー財団*9の会長が葉室銀と同じ手術を行おうと、国を挙げて躍起になっていたというのがオチです。そしてそれに協力する者(防衛庁、内調)と迎合する者(警視庁)、対抗する者(仁科、葉室、エルディア)達が入り乱れているところへ、小次郎やまりな、そして真やトア達が巻き込まれていくのです。
物語の流れとしては、【研究の成功】が発端であり、それが殺人事件を産み、真の家出がはじまり、【研究成果をアメリカへ輸出】する事がクライマックスです。EVE burst errorの時のように、最後は機上や空港などの限られた空間でクライマックスを迎えられたらと考えています。
ものすごく大まかにシーンに分けると、以下のような感じです。
- 日本 内調や防衛庁が仁科の研究を盗んで、アメリカに輸出するまで(80%)
- 殺人事件の調査
- 家出少年の生い立ち
- 殺人事件と、葉室、内調、防衛庁、警視庁の関わり
- 防衛庁とアメリカ陸軍との関わり
- 研究内容の調査
- トアの誘拐
- 真の誘拐
- 機上 もしくはアメリカの空港(15%)
- 研究内容の奪還(トアと真を助け出す)
- 日本 ガイギー社と仁科の研究所になぐり込み(5%)
- 事の真相を暴く
Rout[小次郎]
小次郎がアプローチするのは家出少年の捜索。
仁科 秀人から家出した息子、榊原 真を探して欲しいとのこと。
展開としては、結局、真が小次郎に(男として)惚れて、小次郎の手助けをするようになる。
真の目的は自分の母親である榊原 素子【Motoko Sakakibara】を探すことだと小次郎は知る。
そんな折り、小次郎は妙な依頼を受ける。
「わたしの目玉を探して欲しい……」
巷をにぎわせる猟奇殺人と不気味に符合しながらも小次郎はその一風変わった依頼を引き受ける。
Rout[まりな]
まりながアプローチするのは怪奇殺人事件。
目をえぐり出されると言う事件を本部長とともに追う。やがてまりなは犯人を逮捕、誘拐されていた少女トアを保護することになる。そして、身よりのないトアを一時的に引き取ることに……。
トアは自分の記憶の限り、自分の両親のことを話す。父、シャサ・ノバルティスと母、榊原 素子について……。
Kojiro[小次郎]
方向性
- 小次郎の捜査範囲は仁科の研究所、大学、ガイギー社、葉室グループ及び仁科組。
- 捜査の手は以下のように伸びる。日本での展開は4~7日を想定。
- 家出少年捜索
- 家出少年の父である仁科遺伝子研究所についての簡単な調査
- 父親気分→真が小次郎を慕う→中学校に出向く→授業参観など→トアを見る
- 真を狙っている者がいる→防衛庁、公安、仁科組、CIAもしくはアメリカ陸軍、台湾系マフィアだが実際は小次郎は正体はつかめない
- 真のクラスメイト、殺害される(真)
- 茜の写真→連続猟奇殺人事件の現場写真を見せてもらう
- 桂木源三郎の手伝い→処分屋を廃業した源三郎の手伝い→ヤクザの挨拶回り、顔きき、金の回収、埋められてしまった仲間の墓参りなどなど→源三郎、小次郎に今の事件の危険性を示唆。また、ヤクザと接触するウチに臓器売買の話を小耳に挟む
- 最近は歌舞伎町でも大陸系マフィアの進出が激しい→グレンなどの情報
- 仁科組からの脅し→仁科組は真を護る立場にあることを知る→仁科組は情報源に
- 真の母親の話→オヤジに殺されそうともぼやく、真
- 榊原素子という人物について調べる→仁科組がいくつかただ、口は重い→大山という大学の図書館司書と知り合う
- ルースと接触→盛り場かそのような所で→台湾系マフィアと連んでる?
- 台湾マフィアの場合指詰めるだけじゃすまない、腕とか切り落とす→連続猟奇殺人と微妙にオーバーラップ
- 仁科秀人自らが真を引き取りに来る→言葉は濁すものの小次郎の親について少し語る。
- ルースといろいろ→弥生とかにも目撃されたりして
ふと、オヤジのことが気になって調査を始める→無関係でもなさそうだし→茜に当時の資料を集めてもらう→意外に資料は少ない
- 親父が通っていた大学に行ってみる
- 桂木源三郎のコネを使って日本IBMにも
- 源三郎も口が重く、多くを語ってはくれない
- 弥生に聞いてみる→断片的にいくつか知る→源三郎がオヤジの遺品を持っているかも
源三郎の部屋をあさる→オヤジの論文Book of XTORTを見つける→源三郎にそれを見せる
- 榊原 素子についての情報収集→主に大山→素子と将来を誓い合った科学者がいる→シャサ・ノバルティス→この時点ですでに殺害されている
- 同じく、大山殺害される(真)
謎の解明領域
基本的に小次郎は過去起きたことを解明し、まりなは裏でひしめくパワーバランスを解明する。プレイヤーは両方解っているので、シナリオ上の問題は多分ないと思います。
エンディングの持って行き方
エンディングのロジックは終始殺人事件は台湾マフィア系か、仁科秀人ということにしてプレイヤーがそれをどこまで越えられたかというものです。
台湾系マフィア、仁科秀人を超えた所にはトアと真がいます。
さらにトアと真の向こうにはアルカがいます。
しかし、アルカにたどりつくには過去のデータをすべて暴かなければなりません。
また、真実を見極めようとすればするほど死人は多くなります。トアの殺人がバレればアルカはトアを殺そうとするからです。これは真に対しても言えます。
さらに、完全な五体を手に入れればアルカは仁科も殺害します。
そしてすべての元凶である、葉室銀を刃に沈めることが最終目的となるでしょう。
結果的にアルカには生きて欲しいところですが、繋げたばかりのしかも他人の肢体ではそう長生きは出来ないでしょう、結果的にどこかで野垂れ死ぬことになります。エンディングか何かで新聞の小さな見出しに、それをほのめかすような記事を載せると劇的かなと考えております。
殺される人の定義
- 榊原 真→真の犯行がバレたとき、アルカの手によって自殺させられる
- トア ノバルティス→トアの犯行がバレたとき、アルカの手によって自殺させられる
- アルカ→基本的に放っておけば、自然消滅
- 平松 竜弥→真に殺される
- シャサ ノバルティス→トアに殺される
- 仁科 秀人→アルカの身体が完成した場合、アルカに殺される
- 葉室 銀→アルカの身体が完成した場合、アルカに殺される
- 大山 遙→真に殺される
- ルース ブラッチフォード→トアに殺される
- 高畠 豊→トアに殺される
真、トアの二重人格性
サイコホラーのカラーを出すために、真とトアの二重人格っぽい要素を盛り込むことを考えております。実際にはアルカが二人に乗り移った状態を言うのですが、第3者から見ればそれは丁度真やトアが二重人格なのではないかという疑問を抱きます。
ユーザが二重人格の二つ目の人格を受け入れることによって、アルカは次第に自分を受け入れてもらう事に快感を覚える容易なるでしょう。これもゲーム性の一つです。
Marina[まりな]
殺人事件の引継
刑事部殺人課が扱っていた猟奇殺人事件の引継から物語は始まる。
引継の会議中、まりなは話半分。あんまり乗り気ではない。
方向性
- 公安、防衛庁、日本IBM、ロックフェラー、総理府がまりなの捜査対象に。
- トアの保護は公安のためでもある(警視庁の切り札を懐に置いておくため)。
- 捜査の手は以下のように伸びる。日本での展開は4~7日を想定。
- 猟奇殺人事件を追う
- トアの保護→シャサの元へ
- 調査結果が、マスコミに反映されない
- 猟奇殺人のもみ消しにも似た上の圧力
- 甲野本部長と大もめ
- 殺人未遂(車に轢かれそうになる系)
- シャサからのトアの保護要請→公安の圧力強まる→未だ猟奇殺人は解決せず
- 臓器移植の話→台湾系マフィアが臓器を収集している→猟奇殺人ではない?
- 臓器売買にはヤクザが絡んでいる→仁科組との多少の絡み
- ヤクザと大陸系(中国系)マフィアが対立している→だから公安がこの事件を管轄?
- 高畠の臓器売買に関するうんちく
- ルース登場→ルースをVIPとして警護するよう命じられる→トアと二足の草鞋
- ルースと日本IBMへ→六本木
- ルースと防衛庁へ→六本木→市ヶ谷
- ルースとともにいる間、ルースを監視している目に気付く→美作/冴子コンビのこと
- アメリカ大使館へ→その翌日は解放してもらえる→トアの中学校へ→殺人事件有り
- トアの中学校の捜査→真と会う→その他人物洗いだし
- 検死官、高畠のうんちく
- ルースと、トア→トア「あのおねぇちゃん怖い」
- 甲野、内調と歩み寄り?→内調となにか取り交わしが?
- XTORTの手術を受けた者一覧を発見*10→ルース所有→このリストにはアルカの名前
- ルースを付けている怪しい人影(冴子)を捉えようとするが逆に敗北
- ルースを見失う→ルースが台湾系マフィアと接触?
- 甲野にルースのことを報告→甲野本部長と対立
- 高畠の脳死の話→金持ちの間ではすでに非人道的な臓器移植は日常茶飯事
- シャサ・ノバルティス、殺害される(トア)→トア身寄りなくなる
- シャサの研究内容がすべて消失されていた→すべての研究成果はトアのDNAに
- まりなとトア、命を狙われる毎日→美作とか冴子に助けてもらう毎日→狙っているのは-防衛庁、台湾マフィア系→ただしホンキではない→まりなにトアを諦めさせるため
- 警視庁がトアの身柄を防衛庁に移すと命令→このままではトアの安全が保障されない→-まりなはルースのSPに専念させられることに
- 高畠、トアのDNAのキーを説いてシャサの研究内容の解明に成功する→そのことはまりなだけに教える
- 高畠、殺される(トア)
- トアの身柄、防衛庁へ移管
- どうしようもなくなって、本部長のところへ→美作と合流
エンディング
DESTINY[運命]
エンディングの設定方法はきわめて簡単で明快です。
実際問題として本シナリオで考え得るエンディングはほぼ無限でしょう。しかしながら、そのようなフィールドを提供するのは不可能です。
そこで、エンディングを大まかな種類に分けました。その基準というのが【勝利】です。
- 小次郎の勝利
- まりなの勝利(公安の勝利)
- 防衛庁の勝利
- 内調の勝利
- エルディアの勝利
- 葉室の勝利
- 仁科の勝利
- アルカの勝利
- グランド・エンディング(小次郎とまりなの勝利)
KOJIRO[小次郎]
小次郎エンディングはアルカの存在と榊原素子の行方をユーザに提供します。
MARINA[まりな]
まりなエンディングはシャサ・ノバルティスの研究とアルカの存在をユーザに提供します。
Defence Agency[防衛庁]
防衛庁エンディングは、シャサ・ノバルティスと仁科の研究内容と殺人事件との因果関係をユーザに提供します。しかし、まりなや小次郎が踏み込んだときにはすでに証拠隠滅をしたあとで、ユーザの憶測の中でしか事件は解決できません。
Intelligence[内調]
もっとも何の解決をユーザに与えないエンディングです。事件は闇から闇へ葬り去られ、まりなの内調行きの話はパーになります。
ただ、何らかの研究が行われて、その実験体が非人道的な扱いを受けていたこと、この事件のために多くの人間がそれぞれの陰謀によって殺害されていったことなどはおぼろげに解りますが、具体的にどの組織がどのような目的を持っていたかは曖昧のまま終わります。
OIL[エルディア]
シャサ・ノバルティスがエルディアの人間であることが明らかにされます。そして、国家元首である人間の記憶の保存と復活を狙ったもの……と言うことがユーザに提供されます。
トア・ノバルティスがシャサの研究内容を持って、エルディアへ帰国します。
これは、2度目以降クリアした場合のおまけ的なエンディングになります。
SILVER[葉室]
基本的に【防衛庁の勝利】と同じような効果を及ぼします。しかしながら、榊原素子が葉室 銀の私生児であったことや、双子が銀と素子の間の子供だったことが明らかにされます。
NIHIL[仁科]
仁科の勝利は、彼の研究の成就を表します。
アルカの身体と榊原素子の身体を融合し、1個体を完成させます。
まりなや小次郎達が踏み込んだ時……そこには二人の安らかな笑みを浮かべたキレイな遺体が横たわっているだけです。
研究内容もほとんど抹消されており、真相はユーザの想像の領域を出ることはないでしょう。
GIRL-Number2[アルカ]
もっとも多くの人間が犠牲になるエンディングです。
仁科、美作、トア、真、銀そして素子が彼女の手によって葬り去られます。
自分の母である素子を元の身体に戻し、母と手をつないで外へ出ること。それがアルカの切なる願いでした。しかし、その夢も完全なる五体を得ることによって、消え去ります。
ナノマシンだけで構成されていたアルカは仁科の力を借りて完全な人間としてのボディを手に入れます。そして彼女はこのボディが榊原素子のものであると確信するのです。そうなった以上、余った器官で何とか生きている試験管の中の素子など興味はありません。
仁科を殺害し、素子を試験管ごと破壊し、彼女は研究所を後にします。
失踪後の行方は……今回のゲームで扱うべき事ではありません。
GRAND EPILOGUE[グランド・エンディング]
小次郎とまりなの勝利がこれに当たり、もっともユーザが満足するエンディングです。
葉室の陰謀や仁科の研究を暴き、アルカの逮捕へと繋がります。
しかしながらユーザに明かされない情報もあります。エルディアの関わりや、榊原素子出生の秘密です。これらの裏情報はそれ専用のエンディングを迎えなければユーザは知ることは出来ません。
覚え書き
双子の名前の由来
Torahを立法(道しるべ)にたとえ、Arcaを守護(安全な場所)にたとえます。トアの正式な発音はトーラー、トーアとなりますが、まあゲームなんで別にかまわないでしょう。
- Arca Novartis アルカ・ノバルティス
- Torah Novartis トア・ノバルティス
どちらもキリスト教用語(ラテン語)になりますので、キリスト教国へローカライズする際は気を付ける必要があるかもしれません。
Book of XTORT
発端→防衛庁陸自化学科の研究員が企画。
企画内容→拒絶反応を起こさせない移植用器官/及び実験用人体
防衛庁→各民間企業に呼びかけ→トライアル→日本IBMが最終的に残る
日本IBM→上記の研究を天城健に一任→ナノテクチームを仕切る
天城健→しばらくの研究の後、Book Of Xtortを発表する→研究が本格化する
研究の結果はすべて防衛庁が所有できる
ゲーム前のロックフェラーの動き
- 防衛庁経由でBOOK OF XTORTを入手
- 極秘裏にシャサ・ノバルティスへ手術要請→シャサ、断る
- ロックフェラー、ガイギー社を買収しようとする→内調の横槍で失敗。日本IBMも反発
ロックフェラーから葉室銀へ根回し→葉室銀、承諾
- 葉室グループ、仁科秀人に接近→仁科、素子を使うことに拒否
- ロックフェラー、総理府と防衛庁に揺さぶり→成功
- 防衛庁、XTORT技術の資料を日本IBMに要請→日本IBM渋々承諾
- 陸上自衛隊化学科、ロックフェラー側にXTORTの資料を譲渡
- アメリカ外務省、本格干渉
- ゲーム開始
- ロックフェラーのターゲット→素子の身体→仁科は拒否。真かトアを使えと主張
- ロックフェラーは道徳的にも真もしくはトアを使うのは反対。すでに人間としての機能を失っている素子の提供を求めている。
- しかし、ゲーム後半ではそうも言ってられなくなり、真とトアを誘拐する。
アルカの抵抗の経緯
上の2の段階でまず、自分の母がまた食い物にされる懸念を抱く
上の5の段階で、アルカの中で母を護ることは確実となる→行動に出る
目的→母親の身体を元に戻す。そして自分をこのような目に合わせた人たちに復習する
アルカの存在意義→XTORTの唯一の成功個体→しかし作り物の身体のため、素子のような活用は出来ない→そのため材料としての価値は低い。
アルカの生存方法→アルカの身体は作り物→そこで素子の器官を借りている→素子の試験管とアルカの身体は繋がっている(チューブなど)
1~2回目の殺人
仁科研究所所員が殺害される→仁科のもみ消し→実験時の不幸ということにする(犯人は真)
アルカ→とりあえず内臓を手にするが、どうしようもなくなって、食う→証拠隠滅のためか?
仁科、真が殺したのかと疑問を持つがとりあえずそこで留め置く
今度はガイギー社の研究員が殺害される→犯人はトア
アルカは仁科に母を元の身体にしてもらうよう頼む→妙な親子関係生まれる
仁科の目的→彼は基本的にアルカに大執着(研究対象及び愛の対象)→アルカを生きながらえさせるには素子の器官が必要
素子
ゲーム中、少しずつ完成してゆく……→これ、大学生時代の姿にしておきます
シャサ・ノバルティス
基本的に、トアを育てることに生き甲斐を見いだしている。アルカの死を悼んでいる。
素子の記憶を保存するよう、仁科から依頼されているがあまり乗り気ではない。
素子の一件、及びアルカの死により研究成果はエルディアへ持ち帰る気はない。ただ罪の償いとして、残されたトアを幸せにすることが、今の彼の生き甲斐。
桂木 源三郎に支援された多額の金を何とか返済しようとしている。
現、ガイギー社の研究室では一番偉い。
アルカが生きていることは知っている→アルカの記憶を保存したのは彼本人だから
アルカの命を奪うつもりは毛頭ないが、このような状態が続くのも恐怖にも似た嫌悪感を感じている。しかし、結果的にどうすればいいのかは、彼自身答えを出せないでいる。
ロックフェラーからの依頼は当然断った。真逆トアがさらわれるとは夢にも思っていない。
トアが狙われていることに気付き、警察に保護を求める→トアはまりなの元へ
結果的に、強行する仁科と対立し、ゲーム中に殺される。
桂木 源三郎
エルディア情報部の解散→主な帰国理由
気にかかる点→非協力的となった研究員達→そのウチの一人がシャサ・ノバルティス
ただどちらかといえば情報部が解散して、シャサ達は協力しなくても良いと言うことを伝えたいのが源三郎の本音。
また、日本でやってきたことの後始末をしなければならない→処分屋完全廃業のためのいろいろな諸業務→仁科組とも関わり有り→これらのことが小次郎にバレる
美作 康治
日本に帰国してきた桂木源三郎の動向を探る。
最近、動きの激しいアメリカ勢の同行を監視→だいたいの理由は知っている→上からは静観せよとのお達しを受けている→氷室冴子を使って独自に調査させる
何かとまりなに協力する。
氷室 冴子
基本的に美作のかゆいところをサポートする。
まりなや小次郎を影ながら救ったりなどの役柄。
自分が死んだことになっていることに苦痛は感じていない。息子、娘に大手を振って会えないのが寂しいが、人生はスゴく充実している。また二人の子供は彼女の自慢でもある。
榊原 真
親に殺されるんじゃないの? などと思ったりしている。
刹那的で、人生に飽いている。
仁科組に近い所為か、何かと影響を受けている。
学校をサボって、なんだかよく解らない無駄な1日を過ごすことが多い。
でも、自慢の妹は大切にしたいと思っている。
誰も自分のことを相手にしてくれないと思っている。
誰にも大事にされていないと感じている。
小次郎達と触れ合って、だんだんと生きることに喜びを見いだすようになってゆく。
トア・ノバルティス
基本的に、普通の女の子。自分の背景に関しては、まったく知らない。
ハーフだと思っている。でも自分にも日本語の名前が欲しかったかななどと思っている。
母はすでに他界したと思っている。
姉のアルカがまだ忘れられない。
真は頼りになるお兄さんだと思っている。なぜ一緒に住めないのだろうと感じている。
やがて、真への想いは恋になって行く(真のことが気になり始める)。
また、父を慕っている。
ルース・ブラッチフォード
背の高いナイスボディの女。ロックフェラーから、先駆けて送り込まれたエージェント。立場的には、だいぶん下っ端の秘書になるが、日本に於ける事前のアポ取りや根回しを目的としている。ひょんなことから小次郎と出会うが、やがて小次郎が天城 健の息子であることを知り、いろいろとアプローチしてくる。スペルは、Ruth Blatchford。
高畠 豊
基本的に彼は、プレイヤーに物語を理解させるための存在です。犯罪の手口や動機を理論的に説明し、感性で判断しがちのまりなを諭します。基本的に検死官なので、今回のゲームの被害者についていろいろと語ってくれます。
またプロファイリングをかじっているらしく、その時の犯人の心理状態や凶器の持ち方などを解説してくれます。
大山 遙
天城健、榊原 素子、シャサ・ノバルティスが通っていた大学の図書館司書(女性です)。榊原素子とは無二の親友。消息を絶った素子を今でもどこかで生きていると信じて疑わない。
本当はこの女性には、何らかの精神的枷を付けたいです。この女性の一言とか、密かな裏切りとかで榊原 素子が悲惨な目に合うことになってしまっていて、それを心の中で罪意識を感じて生き続けているみたいな……。
坂本 邦彦
榊原 真のクラスメイト。いつも真につきまとっている様に見えるが、実際は口数の少ない真の良き刺激剤となっている。
性格は明るく、お調子者、小さな事にはこだわらないタイプ。真とは対照的でニヒルな真にいつもアクティブな働きかけをする。しかし無責任で薄情なところもあり、クールで見極めも早い。また、短気な一面も……。
外見的イメージ:渋谷ハウス系。ピアスその他あるとイイかも知れません。多少、イっちゃってる気味(?)
大陸系マフィアに関する考察
中国マフィアの日本進出と本物語を交錯させます。実際には、仁科組、グレン、ルース・ブラッチフォード、美作康治、桂木源三郎などかマフィア系のエピソードに絡んでくることになります。
扱う事件は、殺人、麻薬、拳銃、難民となります。
大陸系マフィアは主に、台湾系、香港系、上海系、北京系、福建省系に分かれます。他にも細分化されているようですが、とりあえず90年代初頭から中盤となりますと、主に台湾、香港、上海、北京となります(福建省のマフィアは難民流入に大きく関係しています)。
本物語ではすべてのマフィアについて語ることは不可能ですので、バブル後、日本から撤退を始めた台湾系マフィアと、逆に流れ込んでくる中国大陸系マフィアを関係させようと考えています。
シナリオの流れから、関わっているのは台湾系のマフィアかとおもったら、実際は上海/北京系だったという寄り道をさせるためです。
麻薬の扱い→麻薬にはコロンビア産と中国産、そしてベトナム産がある。南米産もあるけど、今回は話を絡めない。
麻薬の売人→中国マフィアは麻薬を卸すだけで、実際に売るのはヤクザ、破門になったヤクザ、イラン人。
中国マフィアの特徴→とにかく、障害物は即コロス(90年代後半はそうではないが)。
マフィアとヤクザの関係→マフィアと組む者もいるし、将来の暗黒面のパワーバランスを心配して対決姿勢を示している者に別れる→どちらにせよ、暴対法でヤクザは身動きが取りにくい。
新宿歌舞伎町の場合→すでに7割近くが中国系の実業家によって土地を買い占められている。
ロックフェラーとの関わり→アメリカの現役外交官が麻薬密輸に絡んでいる→マフィアの情報は自動的にこの外交官を通じてロックフェラーに流れる(ホントはこんなストレートなことはないのですが……)。
現役外交官→ルース・ブラッチフォードとする。
マフィアの目的→単純に、金のみ。中国大陸にとって、日本は【黄金の国】である。
マフィア形成の経緯→難民などが流入する→難民の安全を確保するための暴力を背景にした組織作りが行われる/もしくは難民が不良化する→もともとマフィアは民族と深い関わりがある。
グレン→グレンは中国マフィアから情報の他に麻薬、銃の密輸に絡んでおり、その恩恵を小次郎にもたらしている。
ルース→このキャラクタ本人をヤク中にするかどうかは、自由。ただここで設定するのは、アメリカ上流階級に麻薬をもたらしている存在とする。
ロックフェラー→麻薬産業に手を出そうとしている→中国の安い麻薬を買い取り、アメリカ本国に流す→それの良い取引場所に、日本がなっている