■2005年11月10日(Thu)
欧米化は今に始まったことではないが……
|
郵政民営化も決まり、日本の経済構造が少しずつ(いや急激に)変わりつつある。 昔から中間搾取が多いと言われてきたこの国だが、それが利点でもあり欠点でもあった。 小学校の頃、学校で買う備品は全て定価だと聞かされたとき、唖然としたのを今でも覚えている。今では購入業者を学校側で選べるらしいが、定価購入は高校の時の生徒会でもつきまとっていた。
しかし、そのおかげで日本は中産階級の割合が多い。
バブルが弾けたあと年功序列制度が問われ、出来高制、実力主義、年俸制などが取り沙汰され、終身雇用が放棄されつつある。放棄したのが労働者の方なのか、それとも経営者の方なのかそれは僕は知らないが、そう言う流れがここ数年続いている。 またその流れから、外資がすごく注目を浴びた事もあった。
この流れそのものは僕は嫌いではなかった。 実力主義や出来高制はゲーム業界では古くからそうであったし、年功序列や終身雇用という考え方もなかったからだ。だから、社会全体がそう言う流れになっていくのは、喜ばしいことなのではないかと思いもした。
だが、今の日本で正しい競争社会が営めるのかという疑問はある。 実力が正しく評価されるシステムはあるのか? 中間搾取のシステムはそのまま残るのではないか? 今は欧米型の実力主義に労働者も賛成しているが、実力主義という世界がいかに自分に課題と向上心を持って仕事に取り組んでいかなければならないかという現実に気付いたときに、それを放棄する人間の方が多いのではないか?
つまり、形だけ実力主義や競争社会を持ち込んでも、日本では歪に力の強いものだけが得をするだけで、努力や本当に実力のあるものが上にのし上がれず、そして中産階級が貧困層に転落するだけではないか……そう危惧しているのである。
小泉首相にはどんな日本の未来像が映っているのだろうか…… 是非聞いてみたいものだ。
▼BGM Jazztronica !! / Jazztoronik <- Club Jazz | | | |