Top > ネタ帳 > MIND NOIZ from luv wave

概要

以前に C's ware に提出した luv wave 2 企画の散文というかメモというのを発見したので、一応ネタ帳に追加してみた。
2005 年頭の頃の構想なので、国際関係とかはもう古くささを感じさせる。
現実とは本当に流動的なものだ。

更新履歴

  • 2007.10.18 絵の説明追加
  • 2007.10.17 Wiki に移す(ぉ
  • 2005.02.15 作成らしい

目次

主題

脳のコピーだけでは人としての活動は不可能

様々な作品で語られている情報だけの知的生命体だが、そもそも人間の精神のコピーという点では本作品では不可能とする。ただこれは、今後技術的に解決できるとする。理由は以下の通り。

  1. 神経細胞は全身に渡って配されているものであり、脳は思考や記憶といったものだけでなく、臓器のコントロールや筋肉のコントロールその他分泌系の制御を行うため、思考だけコピーしても、一つの生命体としての機能を維持できなくなり精神崩壊を起こす。
  2. 個の認識が出来ない。個体は身体を持って初めて外界と内界を区別でき、自分という存在を確立することが出来るが、ネット上に放出された思考体はどこまでが自分で、どこまでが他人かを認識できなくなり、個という判断が不可能となる。また、ネットが広大すぎて全体を把握することすらままならなくなり、精神崩壊を起こす。もしくは、自分自身が地球だと思いこむ。
  3. つまり思考体だけで存在することは不可能。結局思考には肉体にのっとった常識や思考法があり、それが積み重なっていくことによって存在しうるものであり、肉体がなくなった段階で思考体そのものも存在することが出来なくなる。

科学技術と倫理観

クローンに代表されるように、科学技術が人間の倫理を上回ってしまったために起きる矛盾がテーマ。つまり、そもそも遺伝子を持っていない人に似た(この場合の「似る」は外見だけでなく、性格や反応、知能と言った部分も含む)ロボットを人間とみなせるのか? また、クローンで生まれた全く同じ遺伝子を持つ人間を「個」として認めるのか? そもそも、命というものに有限の価値を設定していいのか? どんなに医学や科学が発達しても、人間の倫理がついてこなければ結局、それらのテクノロジーは迫害され、人間としての発達を妨げている。

結論:だから、そろそろ昔からの慣習を辞めよう。命は有限の価値であり、他のものに価値を変換していいものであり(たとえば金額)、種として存続していくためにも調整していかなければならないものである。 そしてそれは理性で行われる物であり、欲望や本能で行ってはならない。

もし、命が不可侵であり絶対的な価値として存在するなら、これ以上の科学の発展はさせてはならず、極端にいえば都市生活さえもしてはならないのではないか?

────ここまでが、水翼の理論

矛盾:しかし、この理論には矛盾がある。なぜなら、科学の発達は人間の欲望の結果であり、決して理性だけで生み出されたものではないからである。つまり倫理よりも人間の願望、欲望を満たすために科学が発達してきたというのであれば、前述の理論は崩壊する。

────矛盾の部分が、ツカサの理論

舞台/簡単な設定

季節

 夏。光化学スモッグと温室効果ガスによる、亜熱帯と化した東京が舞台。

東京

 luv wave と同じ東京。大震災後で一部地盤が海に陥没している地域がある。そのため、山手線沿線に上層都市を築いている。下層都市(従来の地面)は放棄されたところもあるが、大概が復旧中。ただ、その事業は遅々として進まない。下層には貧困層、中流階級以下の市民が暮らしており、あまり自治体も本腰を入れないらしい。  外国人の流入は今よりも盛んになり、特に所得の低い仕事のほとんどは発展途上国の外国人が担っている(ゴミ収集、道路工事などの肉体労働)。  今回舞台になるのは帝諜のある桜田門(皇居)をはじめ、主人公達の住む目白から新宿、品川とつながり、横浜となっている。

モルジブ

 モルジブはツカサ視点の冒頭で少しだけ登場するが、後半部分の舞台となる。ここは将来軌道エレベータ建設予定地で、海を埋め立てた軌道エレベータの基部となる巨大な建築物がある。

Wizard's Tower

 建造中の軌道エレベータで、まだ地上とはつながっていない。

The Garden of Highflier

 同じく制止軌道上に浮かぶ宇宙ステーション。全長250kmと超巨大。
 略称 GoH

Digital Demand 社

 要するに Microsoft。ユダヤ系企業。非ノイマン型コンピューティングの OS シェア、No.1(ノイマン型もシェア No.1 だけど)。

Wise Electronics(賢知電機公司)

 中国系コンピュータ会社。今回の AI 開発に携わっている。AI のソフトウェア(ルールブックと言われる)開発に関係。

防衛省

前身、防衛庁。安保条約の改変とともに省に格上げされた。今回の物語では、軍事用の新型 AI を盗まれ帝諜に依頼。しかしこれは、AI の性能を試すための一つのテスト・ケースだった。

菱井重工業

AI のハードウェア部分を担当した日本企業。明治時代から続く巨大グループ企業の一つ。

luv wave との関連性

登場人物としては御子神 衛。年齢は不詳だが、luv wave 後と言うことになっている。
水翼がアリスで、彼女は AI に自由に出入りが出来る(人間など生身の脳には*基本には*出来ない)。
メイドの五条柚子は真人京子と関係のある地球外生命体で、基本的に不老不死(正確には 60 億年ほど前の地球外文明の人類で、そのころから生き続けている)。

菱井商事

菱井重工業とグループを一つにする総合商社。中国沿岸部での分裂を画策している。

物語のあらまし

人として認めてもらえない AI が軍事用ネットワークを乗っ取って、制止軌道上にある巨大建造物(GoH)を地球におっことす話(要するにコロニー落とし)。結局、ツカサと水翼の活躍によってそれは防がれるが、犯人の水帆と水翼は建設中の軌道エレベータから地上に落下、行方不明に。

ネタ晴らし

  • 水帆と水翼は AI が逃亡中に誤って事故死させてしまった一家の姉妹。両親は死んだが、無傷で残った水翼のために AI が水帆になる。が、水翼は脳死状態で、それを蘇生させるのがアリスと五条柚子である。
  • AI 盗難はそもそも AI が自ら抜け出した。防衛省は AI を人間に追わせることによって、AI の性能を測ろうとした。
  • 主人公、雪都は基本的に、プレイヤーに対して AI だと思いこませ、最後の最後で人間だったことを暴露する。
  • 水翼はアリスなので、正確には人間。ただ AI が人間たろうとすることを支援する。
  • 水帆は AI。自分が誤って殺してしまった子供に成り代わり、生きようとしている。
  • 雪都の正体の移り変わりは、冒頭:孤児、中盤:記憶は作られたもの、後半:AI、クライマックス以降、やっぱり人間という感じ。
  • 中国諜報部(安全企画部)の目的は、基本的に AI の奪取と、帝諜の情報収集。
  • 中国分裂に、帝諜もテコ入れしている。
  • アメリカは若干日本離れ、台湾寄り(未定)。中国は国内独立機運をおさえるのに躍起で台湾政策まで手が回らない。

システム

マルチサイト形式。雪都とツカサの2視点。
ゲーム内の時間は7日間~10日間を予定
エンディング以降に、後日談などの日数を隔ててのシナリオが展開する可能性はあり。
おなじみの犯人視点が必要かも(?)。

SIDE OF CHILD

導入

 雪都のクラスに双子の水帆と水翼が転入してくるところから始まる。豪邸からの登校風景、学校前での双子との接触(職員室を聞かれるとか)。そして萌ゲーとあまり変わらない日常生活。人見知りをする水帆、好奇心旺盛な水翼、この二人の馴れ初めが描かれる。  孤児だけに実施される健康診断。大震災後から実施されるようになったという。  その日から悪夢でうなされるようになる。3人が同じ夢を見たり、ショッキングな事件を同時に知ったりし、それを3人で気味悪がって話したりなど(要するに予知夢や怪奇現象を、科学で再現)。

初日

 初めての事件の干渉。雪都達三人は、夢の中でツカサの襲撃現場をのぞいてしまう。ツカサの気付かぬ所から狙われているのを知った雪都は、ツカサの PDA に侵入してツカサにそのことを告げる。  ツカサはそこで殺されずにすみ、襲撃そのものは成功する。

SIDE OF ADULT

導入

 モルジブの観光地でバカンスを楽しんでいたツカサに日本に戻るようにとの指示が下る。大きな仕事が一つ終わったあとのバカンスだっただけに、ぶーたれるツカサ。東京に戻るなり防衛省からの要請を受け、盗まれた AI を取り戻すべく活動を開始する。  情報屋の情報を頼りに、ネット上で取引を行おうとしていたハイテク窃盗団と中国安全企画部との接点を見付けたツカサは窃盗団のアジトに踏み込むが、一人が逃亡。チェイス中に逃亡者は事故を起こして死亡。父、母子供二人の4人家族が巻き添えになる。  しかも逃亡者から AI は発見されず、結局 AI は行方不明という形になる。

<<時間軸的に雪都視点はここからスタートする>>

 

キャラについて

企画書を作っているときに、イメージがわかりやすいように、南野さんにイラストを描いてもらった。

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メインヒロインの双子、水翼&水帆
ツインテールが姉の水帆
主人公の雪都とメイドの柚子
特にこのメイドさんはいろんな人に好評だった

もう一つツカサの絵もあるのだが、ぬってもらったのは 2 点だけだったりする(汗)。


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Last-modified: Thu, 06 Mar 2008 19:56:53 JST (5894d)