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ハードディスク

この装置は記憶装置の一つです。つまり大儀ではメモリの一種と言うことになりますが、一般的にメモリと言うと半導体メモリのことを指し、これはだいたい電源が入っていないと記憶を保持することができません。
世の中には不揮発性メモリと言って電源が切れても記憶を保持することができる半導体メモリもありますが、高価だったり書き換え回数が実用に耐えなかったりと色々問題を抱えています。
コンピュータは CPU とメモリで動くことは説明しましたが、今まで出てきた VRAM もあわせてすべて電源を切ると覚えている内容はなくなってしまいます。そこで電源を切ってもデータを保持し続けるために様々な記憶装置があります。フロッピー・ディスクや MO、CD-R、USB メモリなどなど。これらの記憶装置を【外部記憶装置】と言います。
そしてその外部記憶装置の一つがハードディスクなわけです。
なぜハードディスクかと呼ばれているかというと金属板にデータを記録するからです(最近はガラスが使われています)。
そしてハードディスクの特徴は速度と記憶容量とコストのバランスが現在の所もっともとれている外部記憶装置なのです。

問題は電源だけではありません。日々コンピュータが扱うデータは増えています。それら全てをメモリに入れるわけにはいきません。必要なデータ(数値)だけをメモリに蓄えておき、使わなくなったデータはハードディスクに記憶しておく。そんな使い方が日常はされているのです。
もちろんメモリに全て入りきればよりベターなのですが、2007 年現在、1 ギガバイトのメモリは 1 万円近くします。それに対してハードディスクは 320 ギガバイトが 1 万円を切っています。実にメモリの 1/320 のコストなのです。
そこでコンピュータは必要な全てのデータをハードディスクに入れ、必要に応じてメモリに展開し、実行しているのです。

さらにハードディスクにはもう一つの役割があります。それは【仮想記憶メモリ】というものです。メモリが少ないと、必要なデータが全てメモリに入りきらない場合があります。その場合、ハードディスクをメモリと見なして使うことがあるのです。そうすると CPU からはハードディスクの容量もメモリに見えるため、非常に広いメモリ空間を実現できるのです。

じゃぁメモリを取っ払ってハードディスクと CPU だけにしてしまえばいいではないかと思うかもしれません。しかしながらハードディスクは物理動作要素が多すぎて CPU からは非常に遅い装置なのです。
ハードディスクはその名前の通りディスクです。CD やレコードと同じ円盤が中に入っています。そしてその円盤に読み取り用のヘッド(CD でいうならピックアップ、レコードで言うならレコード針)が付いており、これがディスクの情報を読み取ったり書き込んだりしています。
するとやはり速度に限界が生じます。ヘッドを動かさなければなりませんし、ディスクも回転させなければなりません。その間に CPU はデータが読み出し終わるまでに待たなければなりません。
メモリですと基本的には電気信号を流すだけです(実際は CPU はメモリからでもデータがくるのを待つ必要があります)。メモリやコンピュータの構成によりますが、ハードディスクから読み出す速度よりもメモリから読み出す速度の方が 100 ~ 1000 倍も速いのです。

逆に言えば電源を切っても消えないメモリが 320 ギガバイトで 1 万円くらいならハードディスクの方が不要になるかもしれません。


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