CPU とメモリ

二進法の仕組み】ではコンピュータが電圧で数字を表現していることを説明しました。
この電圧を使ってコンピュータは様々な計算をするわけですね。その計算をしている部品を CPU(Central Processing Unit(セントラル・プロセッシング・ユニット))と言います。ここで何をしているのかというと、本当に計算しているだけです。
「計算ってなに!?」ってよく言われるんですが足し算引き算かけ算割り算(加減剰余)のことです。
昔の CPU は足し算と引き算しかできなくて、かけ算や割り算は足し算と引き算を利用してやっていましたが、今の CPU は様々な計算ができます。三角関数、log、指数関数などもお手の物。本当に CPU は数値をあれこれしているだけなのです。
もう一つ CPU には重要な役目があります。それは数値の移動です。計算した結果や、ある数値を別の場所へコピーしたりするのもこの CPU です。
それだけでどうしてあんなに綺麗なグラフィックが描けるのかとか、ご飯がおいしく炊けるのかっていうのはちょっと後回しにして、まずは一番根底の部分から話を進めましょう。

計算するには数値が必要です。まぁ当たり前なんですが、この数値はどこかに記憶しておかなければなりません。CPU には自分が計算する分の最低限のメモリを持っています。これをレジスタと言うのですが、レジスタは計算に必要な最低限の数値しか記憶できません。
たとえば 16 x 320 という計算の場合、16 と 320 の二つの数値しか記憶できないというわけですね。まぁこれは極端な例ですが、ある計算をするそのときの分の数値しか持てない、と思ってもらってほぼかまいません。
で、そのほかの数字は全て別の場所に記憶されています。それがメモリというものです。
よく 128 メガバイトとか 1 ギガバイトとか聞くと思いますが、CPU はこのメモリから数値をとって来たり、また計算した結果をこのメモリに戻したりしているわけです。
他に命令もこのメモリに入っています。どういう計算をしろとか、どこから数値をとってこいなど、CPU がどのような動作をするかを決める命令もまたメモリに入っており、CPU はその命令をメモリから順番に引き出しては、その命令に書いてある通りにメモリから数値を引き出し、計算をして、計算結果をまたメモリに戻し、次の命令を読みに行く……これを延々と繰り返しているわけです。

んでこのメモリ、128 メガバイトとか 1 ギガバイトとかっていったいどれくらいの量なのか?
二進法のところでビットという話をしたと思います。1 ビットが 2 進法の 1 桁です。で 1 バイトは 1 ビット 8 桁分を表します。
ということは 1 バイトは 0 ~ 255 の数字を表現できるわけです(二進法で書くと 00000000 ~ 11111111 です)。
で、メガっていうのは 100 万倍を表す接頭語。つまり 1 メガバイトというのは 1,000,000 バイトの事なのですが、ここで一つワナが。2 進法では 1000 は 1024 となります。つまり、1 キロバイトは 1,000 バイトではなく 1,024 バイト、1 メガバイトは 1,000,000 バイトではなく 1,048,576 バイトなのです。
これはメモリに限ったことなのですが、CPU が扱う量に使われることが多く、ファイル・サイズなどにも使われます。Windows でも 1024 を 1k として計算しているために 100 ギガバイトのハードディスクをつなげると 100 ギガバイトよりも容量が少ないなんてことになります。
しかしメモリは CPU に一番近い部品ですので、売るときはちゃんと 1024 計算で売っています。ご安心ください(笑)。

脱線してしまいましたが、1 メガバイトでは 0 ~ 255 までの数字なら 1,048,576 個まで記憶できることになります。1 ギガバイトなら 1,073,741,824 個という途方もない数になります。
ちなみにこれを文字に表すと、英語の場合、1 バイトで 1 文字を表現できます。
日本語の場合は通常 2 バイトなので、1 メガバイトのメモリがあったら 524,288 文字が表現できる事になります。
ちなみに広辞苑は 1400 万文字使われているらしいので、1 メガバイトでは広辞苑の内容は入りきらないことになります。広辞苑を入れるには 26.7 メガバイトの容量が必要ですが、最近のパソコンのメモリは 512 メガバイトとか 1 ギガバイトとか平気で載っているので、広辞苑は余裕でメモリの中に入りきることになります。

さて、CPU とメモリがあればほぼ自由に様々な計算ができることが解ったと思います。そう、この CPU とメモリがコンピュータの最低限のセットなのです。これがセットになっていないコンピュータは存在しません。
どんなに小さなコンピュータでもこのセットは切っても切れない関係です。
もちろんコンパクト化やシステムの簡略化をするために、この二つが一つになってしまっているものもありますが……。

そして残る以降の部品は、コンピュータの目的にあわせて搭載される部品ということになります。何をするコンピュータなのか、それによって映像を映すための部品が付いたり、音を出す部品が付いたり、他のコンピュータと通信したりする部品が付いたりといろいろするわけです。
今度はそのいろいろな部品を見ていきましょう。

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CPU の例裏はトゲトゲ一本一本にすべて役割があります
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CPU をセットするソケットCPU を入れてみた所さらにファンを取り付けた所
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こちらがメモリ。上のは 1GBメモリをセットした所横から見るとこんな感じ

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