久々の心霊現象(ただの寝ぼけ

このところずっと修羅場が続いていて、二日に一回、家に帰っている。家に帰らない日は、車の中で仮眠をとっている。そんな車の中で起きた出来事。ボクは車で寝るときは、セカンドシート(前から二列目のシート)のリクライニングを倒して寝ている。
すると、サードシート(前から三列目のシート)のお父さんのいるアタリから、女の人の笑い声が聞こえてきた。うおっと思い慌てて上半身を起こして後ろを振り向くと、白いワンピースを着た女性がそのまま車の中を突っ切って、前へ抜けて行ってしまった。
しかし眠気が勝っていたボクは、それを恐怖にも感じず、また寝てしまった。

すると今度は夢の中で池袋のどこかで友人と食事をしていた。
池袋というのは解るのだが、どこの店かは解らない。
古い建物で、床は板敷きだった。まるで西部劇に出てくるような。
で、そこでいざご飯を食べようとすると、友人が舌打ちし、大きなドブネズミを捕まえて、ったく何だこの店はと憤慨していたのだが次の瞬間、床から大量のネズミがわき出したので、慌ててボクはそれを足でつぶして回ったという夢だ。
恐ろしいのは、それで目が覚めたにもかかわらず、ボクは必死に車の床をガンガン足で踏み付けて、ずっとネズミを踏み殺そうとしていたことだ。それが何分間だったのかそれとも数秒だったのか解らないが、夢の中であるという出来事を認識するのにかなりの時間を要したように感じ、ボクはひたすら車の床を踏み続けていた。
よく高い所から落ちる夢を見ると、身体がびくっと反応することがあるが、それも一瞬のことである。しかし今回は、夢であることにかなりの間気付かなかった。

ようやく夢であることに気付き、床を踏みつけるのをやめたとき、「あぁ、脳の中で体験している以上、やはり夢も現実もその時点では一緒なんだなぁ」と寒気を憶えた。最もこれには個人差があり、ボクは比較的思い込みの強い人間なのではないかと思った。
まぁそんな心霊現象と言う名のただの夢の話。だけど個人的には新鮮な体験でした。