テレワークを撤回する会社に対して、ついて行けない年配上司のせいだの老害がだのわめいている意見ばかり聞こえてくるが、一番の問題はやはりサボる人が多いからだと思うんだけど……。
ソース? ソースは、ヲレ(ぁ#テレワーク #リモートワークhttps://t.co/qR5RpLuGOS— 宇奈月けやき (@UNADUKI_Keyaki) July 18, 2020
コロナ禍のお陰でこちらは三月からテレワークが続いている。すでに 4 ヶ月以上である。
世間では、そして周囲ではテレワークの話題を聞くようになった。内容としてはその対応についてや、家で仕事が出来る環境がないなどといったものが多い。
というわけでゲーム業界のテレワーク事情についてちょっと触れてみようと思う。
ゲーム業界というと基本的にコンピュータだけで済む業務がほとんどであるため、テレワークしやすい環境であることは想像に難くない。しかしなかなか一筋縄ではいかない面もある。というわけでテレワーク出来ない要因を書き出してみた。
- セキュリティの問題
機密に拘る会社の場合(エロゲを除くほとんどのゲーム会社がそうであるが)、内容の機密を守らなければならないため、持ち帰れるデータやソフトウェアを制限していることが多い。それらのデータやソフトを使う場合、出社しなければならないという制約はそんなに珍しいものではない。
特に遊技機、パチンコ・パチスロ機、未発表のゲーム機などは開発室自体もセキュリティが厳しく、持ち帰るなどもってのほかである。 - 開発環境が高額すぎる
3D や音響を制作する作業環境はとても高価な場合がある。それはマシンだけでなくソフトウェアも高価で、全てそろえるには何百万円もかかったりするものもある。そのため自宅ではとてもじゃないがそろえられないという人も多い。こう言う場合、やはり会社に来てやるしかない。あとモーション キャプチャとかね。
フリーの人なんかは自宅にあったりするんだけどね。
ただ、会社が貸してくれる場合もある。 - そもそも家に PC やネット環境がない
ゲーム業界でそんな人がいるのかというと、割とけっこういる。プライベートと仕事をハッキリ分ける人や、経済的にやってない人など理由は様々。
そんなわけでボクの周囲にもコロナ禍の中、毎日出社してる人はチラホラいる。
また非常事態宣言下ではこういう人たちはどうなるかというと、完全に業務が止まることになる。特にパチスロ業界やアミューズメント(いわゆるゲーセンのゲーム)は大変だったようだ。
さて、一方、ボクはと言うと、気楽なもんである。
そもそもボクは元から会社に行きたくない人間なので、自宅で全てできる環境を 20 世紀からそろえている。小学生の頃から毎日出社しなくてもいい社会が来ることを願って生きてきたし、子どもの頃は「自分が大人になったら、出社しなくてもいい世の中になってるはず」って思ってたくらい。
しかし現実は違った……orz
それでも今までの人生、出社しなくても済む会社・出来高制の会社に勤めてきた。いま担当している仕事もソシャゲのサーバ運営なため、どこからでも作業できるようにしておくように言われているので、テレワークになったからといって特にボク自身がなにか特別に用意する必要もなかった。
ただねぇ、ツイートにもあるようにテレワークはやっぱり仕事は遅れるみたい。
ボクの周囲でテレワークになったプロジェクトはどれも遅れてて、会社側は出社に切り替えたいという話をよく聞く。やっぱりみんな油断(さぼって)しまうようだ。
ちなみにボクも、本業(サーバ運営)は遅れるようなことはなかったけど、5 ~ 7 月は業務が重なりすぎて他の業務に遅れが出たりはしていた(汗)。ただこちらはキャパオーバーという別の問題ではあるが……。
というわけでテレワークのメリットを書き出してみた。
- 通勤時間がない
ボクの場合、出向先の台場までは二時間、所属先の会社がある芝公園までは 1:30 かかる。往復するのでその倍の時間、削れてしまう。それらがなくなるのはとてもありがたい。 - 自分のペースで仕事が出来る
出社していると何かと声をかけられたり、ツッコミの仕事が入ったりするのだが、もちろんそれはテレワークでもあるが、優先順位を決めるイニシアティブはこちらが握れることが多いため、自分が進めたいように仕事ができる。もちろん締め切りをオーバーするような - 体調が悪くても業務が出来る
体調が悪かったり、ただ単に寝不足でボーッとしていたりすると「あぁ今日は休んでしまおう」となるのだが、起きて PC の前に座るだけなので、休まなくてすむ(笑)。 - 息抜きが自由にできる
仕事さえちゃんと進めていれば、休憩はいつでもとれる。それこそ紅茶を入れたり、ネット見たり、シエスタを取り入れたり。ただ業務に支障を来したり、他の人に迷惑がかからない範囲にしないといけないけど。
また、サボり癖のある人はテレワークになると当然サボってしまうわけだが、サボっても仕事は遅れないようにするコツが一応ある。それは小さな締め切りを設定することだ。
会社からは「これこれをいつまでにしてください」っていうのが多いと思う。その作業量を頭の中で想定して自分で仕事のペースを設定するわけだけど、サボり癖にある人というのは前の成功体験を元に短い時間を設定しがちだ(笑)。
ところが実際やってみると、あれ、おかしいなということになる。しかも短い時間しか想定してないので、締め切りギリギリになってから取りかかるので、間に合わないということに。
そこで、その仕事の中身をさらに細かく分解するのだ。そして「これから数時間以内にこれを終わらす」と設定する。これが終わったら「次の数時間でここまでやる」という具合に細かく締め切りを刻んでいくと、サボっても遅れることが少ない。というのも数時間で終わる作業っていうのはそんなに見積りとして外さないし、外したとしても数時間単位のオーバーで済み、それならば残業するとか翌日にリカバリーするとかが可能だからだ。取り返すのに何日もかかっちゃうなてことにならない。
「あと一週間あるや」とか「あと一ヶ月あるや」みたいなタイム スパンだとサボる時間も長くなってしまう。それが「今日はこれとこれをやる」っていう直近の締め切りを設定しておけば、サボるときもどれくらいサボれば問題ないのか見えやすいのだ。
最後にテレワークのデメリットも書き出してみた。
- 評価システムが未成熟
日本の会社は出社することが前提なので、まだまだ時間計算が主流で、どれくらいの仕事をしたかで評価することができないところが多い。そのため、テレワークで果たして正しく評価されるのか不安である。 - 会社の人とのつながりができない
会社にどういう人がいて、何が出来る人がいるのかとかの情報がまったくわからないので、自分がアドバイスを求めるときや、また案件の相談が来た時にどういう人員配置ですればいいかとかの計画が立てられない。
人的リソースを知るためのシステムを構築したとしても、その人がどんな人かが解らないので、向き不向きの判断も難しい。こういうのはやはり普段会って、一緒に話をしたり、飯を食ったりしないと掴めない。 - 運動不足になる
通勤はけっこうな運動だ。
ちなみにテレワークになって太った人が大半らしい。ボクは痩せた(笑)。6kg やせたし、いまでも体重は落ち続けている。
理由は運動はしなくなったけど、そもそも食い物を食わなくなるからだ。
出社していると周囲にたくさん食べ物屋さんがあるのでついつい寄ってしまうし、行き帰りでもお店がいっぱいあるからついつい入ってしまう。
ところがテレワークになると、家には何も食べ物はないし、周囲にご飯屋さんもない。するとめんどくさがりなボクはそのまま食わずに過ごしてしまうのだ。なので家にいると体重は落ちていく。ただし運動はしてないので、単純に体力は衰えていっていると思う(汗)。
そんなこんなで、テレワーク……精神的には楽だけど健康には良くないんじゃないかなぁと思いつつ……とりとめのない話でした。
- 今夜のヘビロテ -> Sapporo / Blaze