帰り道

帰りはのらりくらりと南下するだけである。特にどこに寄るとかそう言う計画も全くない。が、まずはお風呂。秋田の上の方とはいえ気温は東京と変わらないぐらい高く、かなり汗をかいた。で、大湯ストーンサークル館はその名前の通り大湯温泉が近くにあるのだが、せっかく秋田に来たのだからボクの大好きな硫黄の温泉に入らない手はない。

というわけで大湯温泉ではなく玉川温泉に向かう(ぁ

乳頭温泉にするかはかなり迷ったんだけど、玉川温泉の方が全然行ってないのでこちらにした。

玉川温泉はかなりの強酸性で長湯は禁物だが、出たり入ったりを繰り返しながら浸かると良い。
そしてボクみたいな肌の弱いというか、吹き出物が出まくる人にはとても良い。このあと一週間くらいは肌の調子が良かった。ボクみたいな縄文系の遺伝子で吹き出物が良くできる人はアルカリ系の温泉の方が効くことが多いのだが、玉川温泉は別格のようだ(汗

ここでお土産もいっぱい買ってしまった。

写真から解るとおり、気温は東京と変わらない。暑い!!

あとスゲー迷惑というか進入禁止のエリアに入ってきてさらにそこに駐車してお土産を買いに行ってる一家がいて、うわーと思いつつ、車がアルファードだったのでなんというかステレオタイプで少し笑った。偏見は良くないとは思うものの、現実にこういう人がいるのでどうしても「アルファードに乗ってる人って……」って思ってしまうのよねぇ。車そのものはとてもイイ車なんだけどね。

玉川温泉からさらに南下した宝仙湖(玉川ダム)の写真。二枚目はダムの堰の部分のアップなんだけど……遠すぎて青くなってしまった(汗)。

宝仙湖からさらに少し南下したところにある田沢湖活性化センターという施設と開けた坂の写真(この辺)。活性化センターは元は学校だと思うんだけど、どうだろう? まぁどちらも背景の資料にはなりそうだ。

そこからさらに少し行くと、茶立ての清水があった。
来るつもりもなかったのだが、ここを通るのは何度目だろう?(汗
知ったのは 1/2 summer の背景資料を撮りに原画家と行った時なんだけど、覚え続けているのはボクの本名と同じだからってのと、原画家が「清水」と「たまき」という名前はどこに旅行に行っても必ず見ると突っ込んでいたからだ。

せっかくなので汲んで帰った。

で、田沢湖。別に来る予定ではなかったのだが、通ったので茶屋に入ってみる。『たつこ茶屋』。
駐車場には車がたくさん駐まってたのに店の中はほとんどお客さんがいなかった。みんなどこに行ってるんだろ?

お蕎麦とみそたんぽを注文。蕎麦がかなり残念な出来(汗)。カラッカラに乾いたボソボソした蕎麦だった。みそたんぽはきりたんぽの一種なのかなぁ? 味的には五平餅に近いかも? ちなみにこのたつこ茶屋がみそたんぽ発祥の店らしい。あと西洋人っぽいカップルの観光客が店内にいたんだけどボクのみそたんぽを見て、どれを注文したらこれなのかを聞いてきたので教えてあげた。


下道でのらりくらり帰るとか言いながらも 15:10、大曲 i.C. から高速に乗ってしまった(汗)。けっきょく山形県にすら入ってないやんけ!

で、下の写真は晩飯を食べに寄った菅生 P.A. の牛タン。高い割りにイマイチ!(当たり前
あとお土産の写真は買ったわけじゃないんだけど、萩の月のパクリを見つけたので思わず写真に撮ってしまった。『伊達の御紋』。まさか萩の月がある仙台のお土産で、萩の月のパクりが作られるなんて、どういうことなんだこれは!? ちなみにパクリと書いてしまっているが、実は萩の月のパクリ商品はどれも萩の月からレシピを教わって作っているってのと、各地元らしい改変をしている。

ただ同じ仙台でもやるとは思わなかった。検索したら比較サイトがあったw
なおこの時点で 18:00。

20:00 に那須高原 S.A. についたんだけど、眠くて仮眠(汗)。

21:30 に行動開始して、22:40 に久喜にいる知人にお土産を届け、23:40 に西荻と吉祥寺にいる知人(計 3 人)にそれぞれお土産を届け、24:15 無事家に帰ってきた。

今回の旅での走行距離は 1583.8km、給油は一回のみで燃費に関しては月末のまとめに乗せようと思う。
旅全体としては取材地はすべて行けたので成功と言ってイイと思う。帰りがちょっと高速に乗るの早すぎたかなぁ……。ただもっとドライブを楽しんでいた場合、今日中にお土産を配ることは出来なかったと思う。

縄文の風を感じる

取材旅行、続き。昨日は福島県を中心に、神社の写真ツクツクボウシの声を収めた。
それから夜のウチに秋田県に移動、道の駅おおゆで仮眠をとる。場所は秋田県北部とは言え、この季節、結構暑くてあまり寝られなかった。かといってエアコンのためにエンジンを掛けるのはマナー違反だ。

7 時起床。暑くて眠れん。
この道の駅の商業施設が開店するのは 9:00 なのでまだ駐車場にいても迷惑にはならないのだが、このままだと蒸し焼きになりそうなので移動することにする。とりあえず目的地である大湯ストーンサークル館へ。当然開いてない。コチラも 9:00 からだ。

東北は縄文時代に関する資料館や博物館が多い。一番有名なのは青森県三内丸山遺跡だろうか(取材したときの日記)。
三内丸山遺跡ばかり注目されがちだが、同規模やそれ以上の集落は東北のあちこちで発見されており、縄文時代の繁栄ぶりを物語っている。

大湯ストーンサークル館につくと門は開いていたので車を駐車場に入れることは出来た。
が、日陰がないのでここで開館まで待っていても焼け死んでしまう。
というわけでなんか面白いものはないのかと Google Map をなんとなくスクロールしてたら『八郎太郎出生の地』なんていうのがあった。マジか。そんなの同定されていたのか! 八郎太郎というのは秋田県に伝わる三湖伝説八郎潟に住んでいた龍である。1/2 summer の主人公でもある。

これは面白いというわけで行ってみた。碑には簡単なあらすじも書いてあった。丁寧だなぁ。
コレを立てたのは誰なんだろうか? まさか八郎太郎の子孫が今でもここにいるとでもいうのだろうか? いや、伝説の通りなら八郎太郎は田沢湖にいるので子孫もそっちにいそうだが……果たして?

下の写真は八郎太郎出生の地から大湯ストーンサークル館に戻る途中で、通学路とかに使えそうだったので撮った写真。緑が綺麗だなぁ~

で、大湯ストーンサークル館に戻ってきたのは 7:50。まだ一時間以上ある。というわけで飲み物を買いに近くのコンビニへ。するとこれまた景色のいい開けた場所に出たので写真を撮った。場所はこの辺。で、この坂の下を農業用水なのかなぁ? 小さな水路があったのでそっちもなんとなく写真に収めてみた。小さな水路とは言うものの水量は豊富だしこれだけの水量だと、落ちたら一気に流されてしまいそうではあった。

それでもまだ時間がある。というわけでさらに Google Map とにらめっこしていると田道陣没地とされる神社猿賀神社)があったので行ってみる。しかし田道は上毛野とついているということは、本人も蝦夷だったのではないかと思いつつ……まぁ群馬県栃木県は早くから大和王権側についていたようなので、別に矛盾はないのだが……。

ところで説明書きの札が↑の八郎太郎出生の地と同じような感じなので、鹿角市か秋田県が設置したのかねぇ??

さて、ようやく大湯ストーンサークル館、開館である。
中には縄文時代をメインに据えた様々な展示と、土器の製作体験なんかがある。単純に写真を送っていくだけで展示物の内容は把握できると思う。個人的に面白かったのは、縄文という名前のある、縄とそれによって出来る土器の模様。楽しいというか、当時の人たちも考えるの楽しかったんじゃなかろうか。












そして、個人的には一番見たかったストーンサークル。
周囲の景色(道路や木など)は変わってしまったが、地形はほぼ変わっていないはずで、この場所の空気を感じるとことは数千年後である今でも意味はあるとなんとなく思っている。ただ個人的にこの場所が生活の場所であったのかどうかは少し疑問が残る。祭儀の場所ではあったようだが。
大湯ストーンサークル館は実はちょうど丘の上に建っていて、東西と大湯温泉のある北側は標高が下がっている。西側には大湯川が流れていて、おそらく集落そのものはそっちにあったのではないかとなんとなく感じている。集落から見ると(見上げると)、この大湯ストーンサークル館のある場所が高台になっていて、祭儀をするにはちょうど良い場所だったのではなかろうか?

現状、世に出ておるボクの作品で、この時代(縄文時代)から日本にいたのは黒翼熾永ぐらいなものなのだが、連綿と続く人間の営みをイモータルなりにどう捉えていたのかを考える良い機会にはなったと思う。

さて、ここではもう一つ小さな事件があった。
昨日の日記ツクツクボウシの鳴き声を録音するのは 8 年越しだと書いた。なぜ 8 年もかかったかというと、8 年前に南相馬でツクツクボウシだらけの鳴き声を聞いたとき、「ああ、沿岸部はツクツクボウシなんだな」と思ってしまったからである。つまり東北地方は全体的にツクツクボウシが優勢という思考にはならなかったわけだ。

なのでツクツクボウシの声を録ろうと思ったら、東北地方の太平洋側に行かないとなぁとずっと思い込んでいたのだ。
だからその後何度も東北に行っているにもかかわらず、ツクツクボウシの声を録音しようとは思ってもなかったし、また、セミの声に耳を傾けることもなかった。

だが、この大湯ストーンサークル館の林で鳴いていたセミは、ツクツクボウシだったのである!
マジかwww
そして一番良質な音がとれたのである(汗
その音が↓だ。

つまり何が言いたいかというと……南相馬に行く意味はほとんどなかったのであった……orz

というわけで、今回の旅行の目的はすべて果たした。
時刻は 10:00。これから、東北を縦断しながら 12 時間以上かけて東京に戻ることにする。