収録というものを説明してみた

朝、会津から戻ってきてから、台本のチェックなどをして 10:30 には収録現場へ。
いやー、眠かった<当たり前
思ったのが、良い声優さんというのはいかに台本で繰り広げられるドラマを頭の中で映像化し、あたかも自分がその場にいるかのようにシミュレーション出来るかというのが、一つの指標であるのかなと。シナリオ・ライターからするとそもそもその技能がないと、エロゲのシナリオというのは出来ない。これはアニメ的・映画的な映像化ではなくて、本当にエロゲ的な映像化である。背景があって立ち絵があって、っていう。そうしないと、演出的にも齟齬が出てくるからだ(アニメ的・映画的な映像だとアングルは自由だし、コンテも自由になってしまう)。

ところがこの頭の中での映像化、わりとライターさんも出来ていないことが多い。立ち絵がどう動いて、それに合わせて背景もスクロールしたり拡縮したり、SE が鳴り、BGM が切り替わり……そういうのを想定しながらシナリオを書いていないライターも多い。そうなると声優さんもなんとなーくな演技となってしまう。この辺、なかなか難しい所だ。そして力量のある声優さんはそういうシナリオであっても、違和感なく成し遂げる。それは自分の引き出しにもかかっていることもよく解った。
そしてそれが解っていると、ここはどんな演技をするんだろうというのが色々と解って面白い。そしてそれら全体をシミュレーションしながら演出プランをボクの頭の中で構築しながら収録すると、自分が書いたパートは、自分が意図したとおりの演出になっていく(もちろん声優さんの力によって、ボクのシミュレーションが修正されることもある)。
今書いたことは当たり前のことなんだろうけど、何となく文章化することによって、ボク自身も色々納得したしだいである。

4 thoughts on “収録というものを説明してみた”

  1. なるほど、私は声優さんの演技≒奏者の解釈能力、というイメージだったのですが、確かにアレンジの時点で敢えて「こんな奏者に弾いてほしい曲」と決めつけて作ってしまうのもありかもしれません。最近ちょっとスランプだったので、新しい切り口として検討してみようと思います。
    「刹那的」と「連鎖的」の概念など、大和さんの言葉はいつも私にとってとても助けになっています。

    1. あ、いえいえ、そのイメージでよいと思います。
      アレンジも頑張ってください!

  2. 演奏家に合わせて編曲や作曲をすることはよくあることだと思います。声優に明るいシナリオ・ライターが希望の声優を頭の中でイメージしながらシナリオを書くのに近いでしょうか。編曲は、もちろん技法ややりたいことを盛り込むのも大事ですが、演奏家の得意なところを引き出す編曲もまた、大事なのかなと思いました。
    まぁでもなんにせよ、同人なのに(同人だから?)、高度なことをしているのはすごいと思います。

  3.  あー何となくその辺の感覚分かるかもです。
     私がやっている同人クラシックのピアノアレンジだと、楽譜をもって曲を作っていく時に、演奏の事は常に考えないといけないんですね。無視すれば両手でどうやっても弾けなくなりますし、そうでなくても無理をかけまくる割に音響効果に乏しいと弾き手が死ぬので。
     ところが実際はアレンジャーが欲張って、ぎりぎりまで無理をする曲が多い。そういう曲はクラシックにもあって(シューマンとか)、うまく抑揚をつけて綺麗に弾きこなす奏者と、どうも波に乗れない奏者の差が出やすかったりするんですが、同人クラシックだとクラシックほど裾野が広くない&曲の解釈の上でさえもある程度は同人や二次元文化、あとポップ系の音楽とかへの理解が必要なので、アレンジャーが欲張った曲を綺麗に弾きこなせる人はものすごく希少だったりします。
    ・・・つまるところ、どこも似たようなもの、ということですかね。

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