日本の音楽事情

bs_tuba01k
ボクがよく見ている掲示板で 2 月はいろいろ音楽の売上げに関しての記事があったので、紹介しておこうと思う。

  1. 音楽業界低迷の本当の原因は、少子高齢化か?
  2. 「過去1年間のネット音楽配信の売り上げは ピーク時の6割」、その本当の原因は?
  3. 音楽の売り上げは世界規模で見ると増加している

1 の記事は、それに関連するコラムを 2/22 に書いた。
今の日本の CD 売上げランキングは、アイドル・グループ(ジャニーズなど女性向けも含む)がほとんどを占め、邦楽の多様性ってのは「売れ線」では失われつつある。ただこれらは「音楽」で売っているわけではなく、様々な要素(ビジュアルであったり、性的アピールであったり、顧客との親近感であったり、チケットの代わりであったりなど)で売れているので、何とも言えない。2/22 のコラムで「日本人にとって音楽はそんなに重要ではない」と書いたのも、その辺から来ている。要するにエンターテイメント全体として捉えられていて、アーティスト(とは言えないのだろうが)の芸能性(キャラの個性や容姿、性格、タレント性)全体で評価されて、その好きな人が歌を歌っているから、その CD を買うという評価なのだ。あぁ、なんか説明が下手だな(笑)。
だからボクは全然今の邦楽に失望とかなんかしてなくて、それよりも 90 年代後半、いや顕著だったのは 21 世紀に入ってからか。インディーズの文化が定着し、音楽やりたいって人が増えて、儲かっているかどうかは解らないけど、地元で活動し続けるバンドがたくさん増えたことに喜びを感じている。
メジャー・レーベルに所属しなくても、普段は別の仕事をしながら音楽活動ができる。
CD だってリリース出来ちゃうし、ネットで配信もできちゃう。自分たちのライブを放映することだってできちゃう。一人で何でもできちゃう。今まで聞くだけだった人も、作ってみようかなって思ったらやれてしまう時代になった。

そういった中から、時々ばーんと有名になって売れてしまう人も出ることもあるけど、そんなのはどうでもいい。大事なのは「自分の好きな音楽をプレイし続けられること」だ。売れるために何かしなくちゃいけないとか、そのためにストレスがかかって曲が書けなくなるとか、そんなものから無縁な音楽活動ができると言うこと。もちろんそれだけで食っていくのは難しいけどね。
ネットのおかげで、自分が作った音楽が気に入ってくれる人も探しやすくなった。1 万人には売れないけれど、100 人や 200 人に売れる、100 人や 200 人が共感してくれる、そんな音楽が存在できるようになったのを見て、ボクは本当に嬉しいのだ。

そこで日本人の音楽の立ち位置ってのが重要になってくる。ボクはさっき日本の音楽に失望していないとは書いたが、心配していることはあるのだ。
それは、いわゆる第一線(売れ線)の音楽のランキングがアイドルばっかりだと、彼らから「音楽」というものを単体で切り出してみた時、その重要性は非常に低い。ということはつまり、そういった音楽を聞いて育ってくる子供たちは、同じく「音楽の必要性」というものが低くなってくるんじゃないか。そしてそれで導き出されるのは「世の中にはどんな音楽があるんだろう?」とか「自分に合った音楽って何だろう?」とか「精神的な困難に遭ったときに音楽によって克服する」っていうようなことがなくなってしまうんじゃないか。
するとさらにどういうことが起きるかというと、上で書いた様なインディーズの人たち、リスナーやファンが 100 人 200 人でも成り立っている人たちの活動の場所がなくなってしまうんじゃないかって心配している。第一線の音楽が降ってくるのを待っている人、もしくはそれで満足してしまう人ばかりになってしまうと、自分の音楽を探そうと思いつく人がいなくなってしまうのではないかと、心配しているのだ。

せっかく少人数でもプロダクトを組んで、自分たちのバンドを運営していくというか存続していくコストが劇的に安くなり、自分たちをアピールする方法が様々に提供されているのに、「音楽を探そう」「別の音楽を聴こう」っていう人がいなければ広がりようがない。

そこでボクが考えているのが、「外国語」なのだ。
音楽がその民族(国民)にとって非常に重要な地域や国は、世界中にたくさんある。そういった音楽意識の高い国々で自分たちのファンを獲得することが、インディーズというか、小さなバンドの目指す道の一つなのではないかと。しかも配信は世界に対してできる。
もう一つは地元密着型だ。狭いけれども密な関係を地元で築き上げる。それも今は低コストで可能だし、アイデアしだいで何でもできる。本当に凄い世の中がやってきたなぁと思う。ボクも会社のために 100 %時間を使ってる場合じゃないんだって!! 自分の作りたいものを、本当に作れる時代なんだって!! 改めてそう思った。

ちなみにこういう話をすると、聞き手の方が置いてけ堀の印象を受けるかも知れないが、違う。消費者だってその新しい音楽を手に入れるコストは劇的に下がってきているし、自分の好きな音楽を探すコストも下がってきている。そしてまた、「自分は作れないから」と卑下する必要もない。聞き手がいなければ、アーティストは成り立たない。胸を張って、どうどうとそのアーティストの音楽を聴きまくればいいのだ。消費していいのだ。そしてできれば、お金を払って上げよう。そうすれば、それが「作る側を助けて」いるわけだから、あなたもまた「作り手」とも言えると思う。
アーティストも、そして聞き手も、「音」を「楽」しめる、そんな時代が来ているとボクは思うよ!

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