マジックユーザとクレリック

ただの魔法の考察。
月夜野ちあらは神社で一人暮らしをしているわけだが、そういうシチュエーションでは変なのが湧く。いわゆるストーカーとか夜中に勝手に入ってくる変なヤツのことである。ボクの身近の女性から聞いた話でも、夏場に窓の鍵をしめていなかっただけで知らない人がベッドの横に立っていたなんて恐怖体験をしている。単純に女性と言うだけで、勝手に変な男が寄ってきてしまうのだ。ほんと、男という生き物には困ったものである。

と、男はあたかもダメであるような導入だが、女性にも変な人はいるし、内側にため込んだり内面を外に出さない分、見えないところで充分男を貶めているので、実はお互い様だったりする。表に出ない男の被害者というのは相当数に登る。また、バレないと分かるととことん陰湿になる傾向も持っている。

まぁそれはさておき、今回は女性が被害者の話なので、男の事は置いておく(ぉ

盗撮に遭った場合、クレリックに相当する月夜野ちあらは、それを探知することはできない。が、自分の視界内でいきなり写真を撮られた場合は、普通の人間と同じように気付くことができる。とはいえその撮られた瞬間に撮った相手に何らかの魔法を施すことは難しい。術の発動には 10 秒(1 ラウンド)は要するし、身振り手振りや呪文(ちあらの場合祈り)が必要になる。
なので「ちあらを写真にとると呪いがかかる」という術をちあら自身にあらかじめかけておくのが効果的だ。ただこれにも弱点がある。友人・知人がちあらを撮った場合でも、発動してしまうからだ。

一方、マジックユーザの場合は写真を撮られたあとでも自分が写っている写真(及びデータ)に対して魔法を行使することができる。
盗撮だろうが、あとからその写真に呪いをかけることができるというわけだ。
こちらは友人・知人に撮られた場合との区別ができる。

この違いは何かというと、マジックユーザが使う魔法は因果関係が解るものに対して発動できるという考えによる。一方のクレリック呪文は目に見えることへの対処しかできない。なのでマジックユーザのような対応をしたければ、写真に対して呪いをかけるのではなく、写真を撮った人に対して呪いを掛けることになるのだが、あくまでもちあら自身が「写真にとられた」という自覚があり、さらに「誰」が撮ったかが解らないと、呪いをかけることはできない。
一方のマジックユーザは、「自分が写っているもの全て」に対して検索をかけることができ、この術はさらに発展させれば、「自分を記憶している人すべて」を探し出すこともできる。

クレリック呪文で同じことを実現しようとすると手順は回りくどくなる。自分を撮った者がいるかどうかを自分が信仰する神様に問いかけ、神が実際に検索することになる。これは神のレベルにもよるし、神にやる気がないと結局呪文は失敗となる(笑

盗撮対策に絞るなら、マジックユーザはそもそもカメラには写らないということも可能だ。
しかも特定の人物のカメラには写らない、なんてことも可能だ。これならば友人・知人のカメラには写るが、スト-カーのカメラには写らないということもできる。しかし、友人・知人が撮ったデータをストーカーに渡すと、ストーカーの手元には写っていないようにするのは……これはかなり難しい気がする。
しかしあとからストーカーの持っている、自分が写っている写真をすべて消すということはできそうだ。

さて、ここでお気づきの方もいるかもしれないが、今まで説明してきたマジックユーザ呪文の方はプログラミングの世界では実現可能だ(ただしデータに限ったことではあるが)。どんなものにもコンピュータが組み込まれている今、ある意味魔法の世界が現実のものになってきているとも言えよう。
というかゲームで魔法の効果が実現できるということは、まさに「プログラミングが現代の呪文」とも言えるのである(大袈裟

ところで、自分はカメラに写らないというギミックから、上記のことを思い浮かんだ。継母がヴァンパイアだったら、鏡よ鏡……と問いかけても、鏡は彼女を映し出すことはできないわけで、それはそれでおもしろい話が書けそうだ。

 

さらに白雪姫の 7 人の小人から発展させて、白雪姫72 柱の悪魔を使役したらかっこいいなという別のアイデアが……。

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