丸山吉平(浅草橋のとんかつ屋

浅草橋に美味しいとんかつ屋があるってのは前々から聞いていた。そもそも浅草橋に「藤芳」というお気に入りのとんかつ屋がある(藤芳の日記)。食べログの点数こそ低いが、ここのとんかつは箸で切れるというと大げさだか、それくらい柔らかく、そして衣が肉から分離せず、非常に食べやすくて美味しいとんかつを出すのだ。

で、その藤芳の本店(ボクの日記は駅前店)をさらに行った先にあるビルに入っている「丸山吉平」というお店が今日の目的地である。食べログの店数が 3.96(10/16 現在)というとんでもない点数をたたき出しているお店で、前々から興味はあったのである。
入ったのは 13:30 。ほとんどのメニューが売り切れ。すごいなぁ。ただ、並んではいなかった。

とりあえずロースしかもうなかったので、普通のロースを頼む。
お新香付きのランチ・セット。
時間はそこそこかかる。
食べてみると、最初、頭の中が混乱する。ぶっちゃけていうと「味がない」のだ。食べ物を食べるとき、その食べ物が口に広がるであろう味や食感などを想像しながら食べると思うのだが、それとはかけ離れた食感と味が広がる。まず、「揚げ物」だとは思えないほどのあっさりとした味。衣が油が沁みてるとか、そんなことはまったくなく、まるで本当に軽いパンを食べたような感じ。そして、豚がこれまた不思議だ。豚肉の味はするのだが、まったく自己主張しない。なんだこれ? そして、三口四口とかみしめていくと、ふわーっと豚と衣の味が広がり、それにソースが絡まってようやく「ご飯が欲しくなる」という感じ。面白いことに豚肉は若干赤いところを残す。
たしかにこんなとんかつは食ったことがないかもしれない。

その証拠に、このとんかつ、「塩」だけで食える。テーブルには岩塩が 3 種類用意されており、その「塩の違いが分かる」ほどにとんかつ自身は自己主張がないのだ。それでいて「物足りない」とか「淡泊だ」とかも感じない。食べていて何ら不自由なくお肉を堪能出来るのである。
なるほど、これが 3.96 の店か。

ついでにカレールーってのを頼んだ。ボクはおそば屋さんなんかが出す出汁の利いたカレーが好きだ。とんかつ屋のカレーもわりと甘めで出汁なんかが入ったカツカレーを出す。ボクもそれを期待したのだが、わりとストレートに辛いカレーなので、こちらにも驚いた。しかしこれでいいのだ。とんかつそのものが自己主張しないから、辛めの煮込んだカレーが逆にマッチする。ちゃんと考えられているなぁ。

しかし他のメニューを食べるにはそれこそ開店と同時に並ぶくらいの勢いで来ないと食べられそうにないな。
今度泊まり込みをしたときに来て見るといいのかも。
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