PDF とレモンジーナ

入稿を済ませた=電子書籍のデータも作れるんじゃないかということでやってみた。とりあえず PDF だけど。
で、思ったことが、いくら原稿がデジタルだからと言って、デジタルで入稿したんだから電子書籍もすぐだろっていうのは、そうでもないと感じた(笑)。ので、そういう考えはとりあえず捨てようと思う。

まず入稿データがすべて PDF で行われていたなら、たぶん電子書籍化も楽であろう。だが前回の日記のように、用意したのは一つのファイルではない。PDF は本文だけで、カバー、表紙、挿絵、口絵はすべて EPS である。
ただこれにはボク個人的な事情もある。そもそも PDF の画像データが信用できないのである。というのも 350DPI の可逆圧縮で本当に画像が収蔵されているのかどうかを確かめる方法が解らない。
Acrobat Reader で表示して拡大しても画像が荒れて表示されるのだ。
「果たしてこれ、ちゃんと印刷の時は 350DPI で出るんだろうか……?」
と、不安になってしまうのだ(汗)。
文字も絵も含めたすべての原稿を PDF で提出できれば、電子書籍のデータもそのまんま使えるだろう。

もう一つはデータの大きさである。ボク個人的には入稿したデータと同じデータで作りたいところだが、それで PDF を作ると 150MB くらいになった。すると LGA1366Core i7 マシンでも、挿絵や口絵にさしかかった瞬間、一瞬待たされる。
できればここはどのページも同じ速度でぱっと表示したい。でもあまり画像が劣化するのも嫌だ……などと思うと、どのくらいがいいのかあーでもないこーでもないと試行錯誤することに……(^^;
今のところまだ解決できていない。

更に問題になったのが、デバッグである。
果たしてちゃんとすべてのデータが問題なく吐かれているかどうかのチェックが、小説だとスゲーめんどくさい。これが薄い本だったら 24 ページとか、多くても 64 ページとか?
毎回生成するたびに、万一のことを考えて 268 ページチェックするのはかなり骨が折れる…orz

さて、最後にこの PDF データをどう配布するかで悩んでいる。なんか Amazon とかにも置けるらしいんだけどねー。
まぁそんなワケで、PDF にはしてあります。

写真は『レモンジーナ』。なんか会社の同僚が、これすごく売れてて品薄で、味も賛否両論別れているんだと言うので買ってみた。味は柑橘系の皮の部分のえぐみがちょっとあるけれど、まぁ普通に飲めた。
そして今日は 24 ℃だったようだ。

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6 thoughts on “PDF とレモンジーナ”

  1. はじめまして。

    画像が荒れている…というのがどのような状況なのか分かりませんが(もしかすると透明部分の分割統合がそう見えている?)基本的にはPDF/Xナンチャラのプリセットで、且つ画質が気になるようでしたらダウンサンプルなしで書き出せば特に問題は起こらないと思いますが…

    本文266ページということは多分InDesignと思うのですが(もし一太郎から書き出しているのでしたらちょっと分かんないですが(汗

    (ページレイアウトソフトウェア以外、ワードとか一太郎で挿絵とかを入れるのは僕もちょっと怖いなあと思います)

    PDFが信用できる云々ですが、今の印刷所でデータ入稿となると大体どんなデータもPDFに直して/変換してTrueflowなんかのソフトウェアRIPに食べさせて面付けして製版してるんですよね、なので考えようによっては(画像が荒れなければ)印刷所側で手が加わらない(加えられない)PDFとして出力した方がミスも起きにくいかもです。
    (僕も昔はEPS運用しかないと思ってたんですけどね。。。)

    とはいえ、カバーだとか表紙は今でもEPSなりAIなりのペラもの形式で入稿するワークフローが一般的だと思うので(紙も違うし同一PDFにしない方がワークフローとして失敗がないんでしょうね)まだまだ一発電子書籍化は難しそうです。

    P.S.
    グレースケール云々の件、技術的な話をすると薄いから出ないとかそういうことは無いので、
    単純に二値データ(漫画のトーンがグレー網点になってしまったら困りますからね)メインの原稿を多く請けてる関係上グレスケの方のノウハウがあんまりない/面付けの関係上グレスケのイラストを犠牲にしないといけない って感じじゃないでしょうか。
    何とも言えないですけれど、猫には600~1200dpiの二値ハーフトーンで入れるのがいいかもしれませんね。

    ……とここまで書いた所で、そういえば猫は入稿形式に制約があったな、、と思い出してサイトを見に行った所…
    どうやら版がPS版(一般的なアルミの版)でなく紙ベースのシルバーマスターなんですね。
    ということはグレスケの薄い部分がなんともいえない。。。というのも合点が行きます。
    (ということは二値ハーフトーンにしたところで漫画のトーンくらい荒くないと結局同じか…)

    猫は結構ハウスルールが多いのでグレスケのクオリティに拘るのであれば他の印刷会社さんも検討してみてもいいかもしれないですね(汗

    僕も昔(といっても去年くらいですが…)折本を猫で入稿した時、K100なのになんか滲んでるなと思って網点ルーペで見るとK95相当の網になってたことありましたので…安いからいいんですが(ぉ

    いきなりまとまりのない長文書き込んでしまってすみません、、
    参考になるかわかりませんが。。

    1. 色々とありがとうございます。文章は一太郎で作っています。おっしゃる通り、一太郎に画像データをはめ込みたくはないですね(^^;
      なるほど、猫さんの得手不得手もありましたか。
      最初説明にうかがったとき、印刷方法は二種類あるようなことを言ってました(そのうちの片方がインクジェットみたいな方式とおっしゃってたのは憶えているのですが)。で、そのインクジェットみたいなヤツの方がグレースケールとかあと髪の毛のハイライトとかもキレイに出るそうです。
      が、ボクが申し込んだコースはそちらの印刷方法は選べなかったため、グレースケールの注意をいただきました。

      アドバイスいただいたように他の印刷所も試したいとは思っております!

  2. 具体的な画像のDPI値を知る方法こそ存じませんが、PDF化の方法によっては大きく画質が悪化するケースがあるのは把握しています。特にPDFプリンターにはこの辺が下手なものが多く、「指定のサイズに拡大or縮小しつつPDF化」なんてやろうものなら、まー酷い絵をよく出してくれましたw

    私がほぼ信用しているのは「CubePDF」というフリーソフトです。これは標準だと画像をJPEGに圧縮するのですが、当該のチェックを外すことで逆に明確に非圧縮(可逆圧縮かけてるかも)を指定できます。全体に画像の扱いが上手いソフトです。参考までに。

    1. なるほど。ちなみに Adobe の Acrobat Pro でも画像の圧縮に可逆を指定することはできます。でもできあがった PDF を Acrobat Reader で見るとなんかジャギー……。まぁネット配布とかはこれでもいいのでしょうが、版下では困ります。CubePDF も試してみます。
      どもです。

      1. うちのPDFも確認してみましたが、指定DPIに制限されたものか、元画像製作時のピクセルの影響を受けたものより荒い乱れはありませんでした。もしその類のジャギーが見られるなら、PDF化の流れの中で劣化が起こっていそうですね。ただ350DPIって意外に荒いんですよね…

        1. Photoshop で等倍表示したときと、Actobat で等倍表示したとき、けっこう違うもので……まぁ比較しても意味がないのかもしれませんが。

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