疑心暗鬼な人々

NSAHTTPS を解読できるという話は、確かスノーデン氏のリーク情報が最初だったと思う。その後、NSA 長官も同じような発言があったと思うのだが、ざっと検索した限りでは明言しているところは見つけられなかった(関連記事)。

さて、何のことやらと思ってる人も多いと思うので、まずはちゃんとした説明からしておこう。
皆さんが IEGoogle Chrome などのウェブ ブラウザを使ってウェブサイトを見るとき(いわゆる、インターネットをするとき)、サーバとブラウザは HTTP という取り決めに従って見たいデータをやりとり(通信)している。
インターネットというのは色んなサーバがつながって成り立っていて、例えば、今見ている TAMA Networks のサーバから様々なサーバを経由して、あなたのパソコン(スマフォかもしれないが)に送られている。
なので、その経由しているサーバの管理者は、その内容を見ることができる。
これはウェブサイトに限らず、メールでも同じだ。

そこで、HTTPS という取り決めがある。コイツは TAMA Networks 上で暗号化しておき、あなたのパソコンにむかって情報を流す。そして受け取ったあなたのパソコンがその暗号を復号して、画面に表示する。
こうすることによって、経由しているサーバにデータは流れるものの、なんのデータかは解らなくなるわけだ。
この暗号は素数と素因数分解を用いるもので、途方もない計算量が必要なため、現在のコンピュータでは簡単に解読にできない(何百年もかかる)というのが「担保」になっている。

ところがスノーデンや NSA 曰く、すでに HTTPS については問題になってないらしい。
本当なのか!?

ボクが予想したのは、アメリカの認証局(その暗号と暗号の発信元が同一で有り、誰がその暗号を発行したのかを証明する機関)とすでに密約が交わされており、そこから秘密鍵を得て、HTTPS の通信を全て復号できるのではないかというものだ。
ただそれにしても、認証局は証明書を発行するだけで有り、秘密鍵まで知るわけではないはずだ。

ということは、NSA は暗号を解くことができるのだろうか?

実はもう一つ、暗号を回避する方法がある。それは中継されるサーバの間に簡単に言うとブラウザをかますのだ。例えばボクが Amazon で買い物をしたとする。ボクは Amazon に接続しようとするわけだが、ボクのパソコンと Amazon のサーバの間に、Amazon の証明書をもつ中継サーバを用意し、そのサーバがブラウザとなって Amazon と通信するのである。
Amazon は中継しているサーバに対して暗号化したデータを渡し、中継サーバはそのデータを盗んだ後、再度暗号化してボクの PC にデータを送るのである。
ただこの中継サーバは、本物の Amazon の証明書を持っている必要があるが、これならば秘密鍵が解らなくても、たぶんデータはぬけるんじゃないかと思う。つまり認証局と NSA が仲良くさえなれば可能ではないかと……( 間違ってたら突っ込みよろしく(汗

で、何をボクは心配しているのかというと、情報技術が進んだことによって、なんか世の中が凄い殺伐になって来ているというか、いや、もともと殺伐だったのが、よく見えるようになって来たというか……。
お花畑な思考なのかもしれないけど、科学が発達すれば、いつか労働はいらなくなり、人々は自由に時間を使い、好きなことができるようになるんじゃないかっていうことを幼少の頃からボクは考えていた。そして一部はそうなりつつある。

が、それよりも、為政者は古来からの夢を実現する方に科学技術を使う。
国民一人一人が何を考えているのか? 裏切るヤツはいるのか? 命を狙ってるヤツはいるのか? 他の国は何をしているのか?
これらが科学の力によってできるようになって来て、それをそのまま実行に移しているのだ。
国は疑心暗鬼に満ち、常にあらゆるものを監視し、あらゆるものを疑っている。そのメンタリティは紀元前から何も変わってない。

せっかくインターネットで国境そのものが少しだが意味のないものになりつつあるのに、非常に悲しいなぁと思ったのである。

とは言え、無防備では当然いられない。国益、国防、国民の財産・命……国が守っていかなければならないものはたくさんある。
これからますます人を監視することは容易くなってくる。何億、何十億という人間がいても、それらを網羅し、さらに個人を知ることもできる。もちろんその中には為政者も含まれてはいるんだろうけど……はてさて、どんな世界になっていくのやら。

自由な世界はやってこない

12/15 に「黒子のバスケ」の脅迫犯が捕まった。この事件自体、どうしてなかなか捕まらないのだろうとか、警察はオタク案件だから手を抜いているんじゃないかとか思ったこともあったが、下の記事を読む限りは地道な努力を続けていたようだ。

この記事の中から、いろいろと警察の捜査手法というのが解って面白い。もっとも憶測の域は出ないが…… やはり警察が足をつかみづらかったのが、関西の人間がわざわざ東京に来て脅迫状を出していたことなのであろう。そしてこれは大方の犯罪がそうなのだが、同じ場所で投函したのが、充分な手がかりになってしまっている。
実は多くの犯罪が、この「同じ場所」というのがけっこう、逮捕のきっかけになる。人間どうしても「初めての場所」という所は避けてしまうようで、潜伏先や逃亡先というのはどうしてもかつて暮らしていた場所や遊んでいた場所など、犯人にとって馴染みの場所であることが多い。
また犯罪を犯す場所も、同じく慣れた場所でくり返してしまい、逮捕されてしまうことが多い。

それよりもボクが驚いたのが、サーバのログをしっかり調べたところである。 HTTP のログというのは、サイトによっては 1 日で何十 GB にも及ぶことがある。それをつぶさにすべて調べ上げたというのだから恐れ入る。やはりログというのは重要な手がかりになるというのがこれでよく解った。

これに関連して最近ボクは「現金」というものを見直しつつある。 ボクはカードや電子マネーを使うことが多いのだが、しかし、これはやはりどうしても個人の追跡がしやすくなってしまう。
たとえばボクが秋葉原の駐車場代をカードで支払い、その後大阪に行ってその高速代もカードで支払ったとする。
するとカード会社には、その日、ボクが東京から大阪に行ったことが解ってしまう。
これが現金で精算していれば、誰がその駐車場と高速を利用したかは解りにくくなる。それでも、コインパーキングには監視カメラがつきものだし、高速道路は N システムや料金所にナンバーを控えるシステムが存在している。しかし、ボクが秋葉原にいたことは、コインパーキングの管理会社しか知らないし、大阪に行ったことは NEXCO しか知らない。しかしカードで精算すると、コインパーキングの管理会社と、NEXCO と、さらにカード会社にも知られてしまうことになる。
これは Edy などを使った場合でも同じである。

例えば、カードや電子マネーの ID を複数持つという解決方法もある。が、使い分けするのを忘れてしまうというリスクもある。

現金ですべて支払っていれば、ボクがどこでお金を支払ったかは解らない。
しかしこれもまた一つ罠があって、それは ATM。ボクが秋葉原のコインパーキングを現金で精算し、その後、大阪へ。大阪の料金所でも現金で精算し、財布の金がなくなったので大阪のコンビニでお金を下ろした。となると、銀行にはこの日、ボクが大阪に行ったことが解ってしまうわけだ。

何が言いたいか?
それは昨今の世界中の政府の動きである。
コンピュータが国に関わりなく相互接続するようになり、またさらに情報を収集する装置(監視カメラや POS システム、ATM、カード会社の情報などなど)が熟成していく中、政府はより個人を束縛する方に動いている。 様々な情報から個人を特定し、その人の毎日の動きを比較的つかみやすくなった。 そのおかげで、さらにボクらを監視しようとしている。
もちろんその気持ちは分かる。人間など信用できないというわけである。それはなにも国民だけでなく、政府側の人間も含めてである。だから、目が届くなら、そこに目を置こうとしている。 為政者が「こういうことができると、統治しやすいんだが」と思うようなかつては夢だったようなことが、どんどんと現実になってきてしまっている。

ボクは科学が発達したら、それによって様々な知見が世界中に広まっていき、人々が民族や過去のことを乗り越え、もっと自由で、行き来に制限もなく、どこに住んでもいいし、どんな職業についてもいい世界が来ると思っていた。 だが、現状は逆だ。情報技術が発達するにしたがって、どんどんとボクは閉塞感を味わい始めている。 せっかくの素晴らしいコンピュータが、自由を束縛する方に動いている。今の時代、それでいいのか……ボクはとても悲しく感じているのである。

勧善懲悪委員会

ネットを徘徊していたら、中東には「勧善懲悪委員会」というのがあることを知った。サウジアラビアの宗教警察だそうな。うへぇ、フィクション顔負けのネーミングだな。ちなみにこの勧善懲悪委員会には「魔法部」というものもあるらしい。すごいぞ、中東、彼らの世界はきっとまだ中世に違いない!
この辺、日本ってこういう宗教ごとには冷めてるところがあるよね(新興宗教はのぞく)。確かに神道系で怖い人ってけっこういるけど、それでも他国に較べたらまだまだって感じ。そうそう、日本が右傾化しているって話も良く聞くけど、でも極右政党はなくなってしまったし、ネットなどで取り沙汰されるネトウヨは選挙では何の力も発揮出来なかったことが証明されてしまったしで、果たして日本が全体的に右傾化しているのかというと、なかなか難しいような気がする。
ただボクの印象としては、左の政党もなんか右っぽいよねって言うのはある(笑)。自民党も民主党も日本維新もみんな右って感じ。あれ、左はどこへ行った?

左翼というか、理想主義者はボクは必要だと思っていて、やっぱりみんなが右倣えになったら、とんでもない法案がどんどん通ってしまう。それは左右問わずにまとまった大政翼賛会がよく示している。だから今夏の参院選が実はボクはちょっと心配している。これで自民党が圧勝したら、とんでもない法案をどんどんと通しまくることだろう。
しかも今回の安倍内閣の政策を見るに、時代に逆行したベクトルに進むに違いない。まーこの辺は安部さんと言うよりは、官僚のせいかなぁ~~~。でもボクよりも頭のいい官僚っていっぱいいるはずで、そしてボクよりも国際感覚を持った官僚もいっぱいいるはずで……うーん、ボクがとやかく言うようなことではないのだろうと思いつつも、やっぱり未来は明るく見えない(ボクの考えた日本は、未来は明るいけどね!<バカ)。

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夜はまた土蛍に行ってきた。すっかりお気に入りの店になってしまった。
今回はモダン焼きセットってのを頼んでみた。卵が二つと焼きそばが付いてくる。さすがに卵二つは多いので、一つは一緒に行った人にあげてしまった。今回はなかなか大成功。なかなかイイ感じにできあがった。実はボクはあまりお好み焼きが得意じゃないんだけど、なんか上手く作れると美味しいね(ぁ

雑談いろいろ

いろいろ雑談。日記に書き漏らしていたことなど。
12/18 のことになるが、ようやっとスピーカーを持ち込んだ。用途は夜中一人で作業するためと、音に関係するものができあがったときにみんなに聞かせるため。スピーカーそのものは大したことない EDIROL の MA-10D。買ったの、いつなんだろ? プラスチック部分が経年劣化でもうだいぶ色あせているので、相当ふるいに違いない。
こいつ、とにかく低音がひどい。こもったもこもこした音が出てくるのよね。ウーハーがフルレンジに近いのが問題なのかも? なのでホントはこのスピーカに入力する前段階でちょっと EQ かけたいんだけど、会社だとそんな装備も無しということで仕方がないので BASS を絞り気味で使っている。
とにかくボクはヘッドフォンがあまり好きではなくて、頭や耳に何かがずっと当たっているのがイヤなのよね。そして立ち上がったりどしたりするときにイチイチ外さないと行けないし……そんなわけで、せめて一人のときはスピーカーで聴いていたかったのだ。机がどうしても狭くなっちゃうんだけどねー、まぁ仕方ない。

ついでに自宅で眠っていたトラックボールも持ってきた。MicrosoftTrackball Explorer 1.0 。ボクはマウスよりトラックボールが好きなんだけど、この Trackball Explorer の生産が終了してから、壊れたら困ると思い、ずっとデスクにしまいっぱなしになっていたのだ。だけど考えてみれば、使わないんじゃそもそも意味がない(汗)。そんなわけで、もう壊れるまで使おうと決めたのだ。
ひょっとしたら中古とかヤフオクとかにないかなーって思ったんだけど、なかった……orz
Logicool で似たようなのないのかなぁって思ったら、一応あったんだけど、こちらも生産中止(ちなみに、アメリカではまだ売ってるらしい)!  がーん。っていうか、どうやらトラックボールって親指でコロコロするのが主流みたいで、人差し指と中指でやるやつはどうも絶滅したらしい……orz
今自分の日記を検索したら、5 年も前から売ってねぇって嘆いていたようだ(ぁ
ちなみに以前この日記でも書いたかもしれないけど、トラックボールって場所取らなくてボク自身は凄く気に入っているんだけど、ゲームが出来ないのよねー。マウスだと思いの場所に瞬時にぴたっとターゲッティングできるんだけど、トラックボールはなかなかうまく行かなくて、リアルタイムなゲームにはとことん使えない。うーん、指だけじゃダメなのかなぁ? でも指って器用だし一番敏感だと思うんだけどなぁ……。

選挙

そうそう、そういえば衆院選と都知事選のことを書くのを忘れていたよ。都知事選はなんかまー出来レースみたいな感じだったなぁ。もっとも都知事選の場合、前回もそうだけど、やって欲しい人がまったくいないんだけどね……orz 衆院選は自民党圧勝と言うことで、まー揺り戻しみたいなもんなのかな。比例を見てると、別に自民党が支持されているわけでもないみたいだけどね。
それよりも投票率が下がったのが個人的に悲しかった。でもそうだよねー、案だけマニフェストを反故にされちゃったら、選挙に行く気がなくなっちゃうよね。野田になってからはずっと官僚の傀儡だったし(ぁ
政治家は選挙で変わるけど、官僚は替わらないからなぁ……アメリカみたいに政権が変わったら官僚も総入れ替えみたいなのがいいんじゃないかな。最近はとみにそう感じるよ。なんでか?

後戻りは決して出来ない

その理由は官僚は現状維持、もしくは古い昭和の時代に戻そうと見えるからだ。いや、新しい世界に適応できてないのかもしれない。このままじゃどんどん世界に取り残されていくような気がする。日本の歴史を見ても解るけど、昔に戻ろうとして成功した例はない。それは少なくとも飛鳥時代から明白で、古い時代に戻ろうとしても、決して戻らない。
だから官僚が古い方法に固執しても、世界がそれを絶対許さないだろうから、ボク自身はそんなに心配してないんだけど、ただ、官僚や財界がそれに気付いたとき、日本はもうダメでした、そう例えるなら貴族社会に戻ろうとした平家のようになってましたってなると、ボクら国民への影響もかなりあるだろうなと、そこが心配だ。
まぁでも、官僚は動かなくても財界から変わっていくのかなというような気もする。彼らは儲からなくなったら死んでしまうわけだから、古い方へ戻ろうとしていたとしても、すぐにやめて、自ら変革して行くのではないかなと思っている。もしくは変革する企業が残り、過去の栄光にしがみつき続ける企業は消えるのかもしれないけど。
ただ、官僚にも期待がないわけじゃない。というのも、明治維新の時の官僚に相当する人たちの変化の適応力は凄かったからだ。日本人の何でもあり、何でも受け入れて、自分たちの持っているものと混ぜて、より新しいものを作り上げるという力は残っているんじゃないかなと思っている。

と、まぁ、今年後半に思ったことをとりとめもなくまとめてみた。相変わらずまとまってないけど、まー、所詮は個人の日記と言うことで(ぁ