スマートフォンが普及したおかげなのか、巷では無線 LAN サービスが増えた。いわゆる WiFi というヤツである。主に携帯電話会社が積極的に広めているがその理由は単純に、携帯電話網を圧迫しないからだ。これらの無線 LAN アクセス・ポイントはその建物などに設置されているブロードバンド回線に接続されており、携帯電話網を圧迫しない。だからできれば WiFi で携帯電話会社はアクセスして欲しいと思っていることだろう。
なにせスマートフォンがやりとりするデータはフィーチャーフォン(いわゆるガラケー)よりも圧倒的に PC に近く、PC とまでは言わないまでもかなりリッチに回線を使う。
まぁそんな状況の所為か、ノート PC を開くとずらずらと無線 LAN アクセス・ポイントが表示される。
ところでこの「無線 LAN アクセス・ポイント」だが、色々な言い方があって、正直どうしたものか……。ホットスポットと言ったり、AP と言ったり、WiFi と言ったり……なかなか悩ましい。まぁ正確には「公衆無線 LAN」と言うのが良いのだろうが、しかし長いww。
たとえばマックで「公衆無線 LAN、使えます?」とかイチイチ聞いてられない。「WiFi 使えます?」の方がよっぽど言いやすいが、WiFi というのは規格名であって、サービスの名前ではない気がする。ちなみに知り合いの女の子が「WiFi」のことを「ウィフィ」と発音していて、萌えた。ちょwwwかわいいじゃねーかwwww
閑話休題。
でね、何の話かというと、この公衆無線 LAN、ボクは凄く抵抗がある。いや、公衆無線 LAN に限らず、出先での様々な無線 LAN というものにだ。というのもこの無線 LAN を提供するアクセス・ポイントというのは簡単に設置出来、その管理はその設置したオーナーによって簡単に管理出来てしまうからだ。
何が言いたいかというと、社内規定などに則って構築したプロバイダや携帯電話会社のような通信網ではなく、一個人が設置出来、そして一個人でいくらでも設定が出来てしまう代物なのだ。いやまぁ、それ以前にプロバイダや携帯電話会社が信用出来るのかよと言われれば、それは信用出来ない。通信内容は監視され、何かあれば警察などに提出されてしまうだろう。とは言えそれは例えばボクが何か犯罪などを犯してしまったときにはじめて意味をなすデータで有り、それまではただの無意味なデータの塊である。
翻って、無線 LAN はどうか? 例えばマクドナルドや駅、もしくはバーやレストランなどの飲食店、さらには出向先の会社や知人の会社など、それらに設置されている無線 LAN アクセス・ポイントは比較的自由に設置した人間が設定出来てしまう。もしかしたらすべてのパケットはキャプチャされているかもしれない。
さらにもう一つ重要なのが、プロバイダなど、「ボクという人間を知らない人」がボクの通信履歴をとっておくのと、「ボクという人間を知っている人」がボクの通信履歴をとっておくのとではかなりその意味合いが異なってくる。ボクという人間を知っている人がボクのデータを集めると、そこには様々なことが見えてくるだろう。そこにはボクにとって都合の悪いこともいろいろある。ところがボクを知らない人がそれらのデータを見たところで、「なぜそこにアクセスしたのか?」「どうして普段そこにアクセスが行くのか?」などはサッパリ分からないし、価値がない。
もっとも、「ボクという人間を知らない人」でも「ボクの中から何か普遍的価値のものを盗み出そうとしている」場合はこれまた別の話になってくる。「不偏的価値のもの」とは例えばクレジット・カードの番号とか、ネットワーク上の様々なサービスに利用しているユーザ名やパスワードのようなデータである。
なので極力、ボクは自分が設置した以外の無線 LAN にはアクセスしないようにしている。そして様々なデータはすべて暗号化して通信しているようにしている。現在、ボクがアクセスする様々なサービスのウチ、暗号化されてないのは HTTP(いわゆるウェブサイト)の通信だけで、あとのすべては暗号化してやりとりしている。
それでも SMTP は平文で流れるし、HTTPS もどこにアクセスしたかは分かってしまうのだけれどね。
そんなわけで公衆無線 LAN や友人宅の無線 LAN など、無線 LAN にアクセスするときは少し気をつけた方がいいかもしれないと思っているのだが、どうだろうか? ただの取り越し苦労だろうか?(ぁ