エロゲの買い方

今月、自分のブランドからソフトが出るわけだけれど、世の中のエロゲの買い方とボクが物を買うときの常識がまったく異なるので、記事にしてみたいと思う。まずはボクの買い物をするときの前提情報から。ボクは世間から見れば「オタク」という部類に入るのだけれど、「オタク」の人たちから見たら、オタクとは呼べないらしい。
確かにかつてはコレクター癖があったけれど、今はまったくそんなものはなく、同人誌を始め、膨大に所有していたコレクション類はすべて捨ててしまった。今じゃ漫画も買わないし、エロゲも買わないし(そもそもエロゲは数えるほどしか買ったことがないが)、アニメもまったく見ない。
そもそもボクの興味あることと言えば、最近の数学・物理やテクノロジー、国際情勢・政治、そしてコンピュータである。そしてそれらは「自分の作品」を磨くためにやっているわけだが、自分の作品を作る機会に巡り会えていないって言うか、いや、同人で全然いいんだけど、ここ2 ~ 3 年はまったくもって忙しすぎて何も出来ていない。

って、そんな話はどうでもいい。
そんなボクが買い物をするとき、どうするかというと、そもそも「予約」という考え方がない。何かがほしいと思ったら、その時になって買う。それがたまたままだ発売されていないモノであったら予約を入れることもあるだろうが。そして「特典」というのにまったく興味がない。だいたい趣味のモノってさ、10 年後にはゴミになるんだよね。本とかフィギュアとかまぁなんでもいいけどさ、物質は結局いつかはゴミになる。なのでそもそも「いらない」って考えている。
ただ「データ」ならいいかなって思う。例えばテレカとかさ、B2 タペストリとかさ、あの手のヤツだったらその絵のデータが欲しい。テレカそのものとかタペストリそのものはいらない。だって特典物なんてあんまりお金かけられないから、安い業者に出すし、印刷なんてぼろいし、布だってイマイチだし。そんなのに印刷されたものなんて限界があるわけで、それだったら印刷する前の絵のデータが欲しいよ。Windows の壁紙として表示するほうがよっぽどキレイだしいつまでも色あせないし(ディスプレイは経年劣化するけど、買い換えればいいわけで)。
だからこの手のでもしボクがほしいと思うなら、電子インク式のタペストリーやポスターじゃなかろうか。そうすればそれにデータを与えるだけで好きなポスターになるし、飽きたらデータ変えられるし。

翻って、エロゲはどうか? これは飽くまでも作り手から見た視点でしかないのだけれど、どうやら以下の傾向があるようだ。

  1. 販売本数≒予約本数
  2. 特典物が出そろわないと、予約しない

今のエロゲはほとんどが予約に頼っている。これはほとんどのユーザさんが予約して買うというのもあるが、販売店が在庫を抱えたくないというのもある。前者はともかく、後者の場合、それはエロゲに限ったことではないのか、それともエロゲだけそうなのか知りたいところだ。
次に特典物だが、これは各店舗が用意する特典物だ。たとえばサンタフル☆サマーだとこんな感じ。色んな店舗さん用の特典が有り、各店舗ごとにその内容は違う。これらの絵はメーカーであるボクらが用意するが、製造は各店舗が行う(メーカーが作って、ぜひこれを付けてくださいって店舗に渡すこともあるが)。
5 ~ 6 年前まではこれら特典物の絵というのは、開発からすればかなり後回しだった。それこそマスターアップしたあと一気に作るなんてことをやっていたし、ボクもついそのノリでスケジュールを切ってしまったりしてあとで広報に怒られることがある。でもそれくらい開発はキツキツなのだ。ゲームで使わないデータを作る余裕なんてないのである。
ところが今は予約を開始する時点でこれら特典物の絵が出そろっているのが望ましい。

ここで少し予約の説明を。
エロゲの予約はだいたい発売日の 3 ヶ月前から始まる。ビッグタイトルだと半年前、一年前なんてのもあるけれどおおむね 3 ヶ月前からだ。発売日の 3 ヶ月前なんてもろに開発真っ最中なワケで(なので個人的にはマスターアップしてから広報活動したい。またそういうメーカーもある)、しかも予約開始時にそれらの絵が揃っていなければならないことを考えると、さらにその 1 ヶ月以上前から作り始めていないと行けないわけで……。
ところでこの特典の絵はどうやって決まるかも説明しよう。メーカーはまずリリース情報(発売日やだいたいの内容、キャラの説明など)ってのを問屋さんに送り、問屋さんが各店舗にその情報を伝える。この時に「ヒロイン(キャラ)の情報」ってのも渡してあげて、さらにメインは誰でどれが人気でそうかっていう説明も一緒に付ける。
店舗さんはそれらの情報や過去のそのブランドの売上本数など見た上で、「どういう特典がいいか」ってのを決める。
絵の内容を決める方法がいくつかあるが、おおむね以下の三つ。

  1. 完全にメーカーが作り、店舗さんはその中から選ぶ
  2. 店舗さんにキャラと絵の内容の希望を募る
  3. 使えるキャラとだいたいこんな絵になりますっていうのを見せて、それを元に店舗さんの要望(服をはだけさせてとか、私服じゃなくて制服がいいですとかそういう要望)もある程度入れる。1 と 2 を足したようなやり方

そんなわけで、最早開発と広報活動はすでにがっちり絡み合っており、開発の中に広報素材のためのスケジュールというのも組み込んでいかなければならず、しかも特典物の絵ってゲームの絵より巨大なのが多い。例えばうちのブランドの場合、イベント・シーン用の CG ってのは 3600 x 2400 ドットで彩色しているんだけど、抱き枕は 4252 x 13071 ドットもある。B2 タペストリは DPI によるけれども4252 x 6851 ドット。PSD ファイルは 2GB を越えることもしばしば。原画にも彩色にも非常に手間がかかるのだ。

あぁ、なんか話がそれたな。そもそも今回は開発の話じゃないw
そうそう、予約の話。
要するにボクは「予約しない」「物質としての特典物はいらない」っていう考えの持ち主であるため、エロゲの買われ方があまりにも自分の考えと違うために、どうにも戸惑ってしまっているわけだ。特典物なんて「あ、特典つくんだ、へー」くらいにしか思ってないから、「予約開始までに特典物の絵柄を決めろ」とか言われても、「へっ? あんなもん開発終わってからでいいじゃん」って思ってしまうわけだ。
でも 2ch のエロゲのスレッドとか見ていると、確かに「○○店の絵柄はどうよ」とか「絵柄出そろうまで予約出来ないじゃないか、はよ!」みたいな書き込みは多い。それで二度びっくりですよ。「うへぇ、特典の絵とか気になるのか!」ってのがボクの正直な感想なのである。
まぁ、そんなだから、ボクの作品は売れないのかもしれないけどね(笑)。でもさ、そんな特典物つけるくらいだったら、その労力をゲームの中身につぎ込めよって思う。グッズはグッズで別で作ればいいじゃない。特に特典物なんてかけられる金額が決まってるから、いいものはなかなか作れない。すぐにボロボロになったり色あせたり、そもそも色が悪かったり……。だから絶対に劣化しないデジタル・データならともかく(CG 集とかサントラとか)、やっぱり物質の方はいらないよなぁ。それこそさ、B2 タペストリとか抱き枕カバーとか、A&J さんとかすっげーお高いところに出せるなら、まぁいいのかもしれないけど(それでもいつかはゴミになる)。

まぁ、そんなわけでボクの価値観と世のエロゲ販売の価値観が全然違うので、ボクはまったく口出さないようにしている。解る人に任せる、それが大事。ボクはそこで提示されたことを、開発の責任者としてちゃんとこなせば良い。それがボクの仕事である。

ミラーの力

エロゲには「ミラーサーバ」という文化がある。誰が始めたのか知らないが、体験版やムービーなどの大きなデータは公開時にアクセスが集中すると回線がパンクし、誰も落とせないような状態になってしまう。その転送量は凄まじいもので、1 日で 1000 GB近くにもなる。普通のプロバイダだったら帯域制限どころか、契約を切られてしまうところだ。
そこでそれらを支援しようと、エロゲの体験版などを置いてくれる人たちがいる。これは公式でも何でもなく、有志の人たちで成り立っている(ボクの知る限りでは、だが。どこか流通やメーカーから支援を受けている人もいるかもしれない)。エロゲ・メーカーによっては、自分のサイトには一切置かず、このミラーサーバのみに頼っている所もある。

個人的にはこのミラーサーバに頼るというのが未だに解せない。最も体験版などは公開されているものだから、それを転載するなと言うのは無理な話だし、そもそも広報活動の一環であるから、転載はむしろ歓迎である。ただ、そのミラーサーバに置かれているデータが果たして本物かどうかは、ボク(サイト運営者)は保証出来ない(本家がハッシュなどを公開していれば、改竄されているかどうか解りやすいが)。

今のエロゲ・メーカーは体験版などを公開するとき、これらミラー・サーバをとりまとめてくれる人に連絡を取り、先にデータを渡しておく。そしてしかるべき公開日に公式と合わせてミラーも公開してもらうと言う方法をとっている。
一方ボクは、ミラーさんにはお構いなく、公式で公開してしまう。ミラーはミラーで好きに転載すれば良いというスタンスを取っている。ただそれをやると、公開直後はアクセスが集中し、ミラーさん自身がデータをとれないことがあるため、最近では開発用の回線(こちらの回線はまったく別なのでサイトにお客さんが集中しても影響しない)にミラーさん向けのデータを置き、ミラーさんにはそちらからダウンロードしてもらうようにしている。

話はそれるが、現在ボクが管理しているメーカーのサイトは公式サイトとは別に転送量無制限のダウンロード専用サーバを用意している(関連記事)。かつては、自社で契約しているプロバイダを利用していた。固定 IP を契約して、サーバを立て、メーカーのサイトもダウンロードもそして開発も全部一つの回線だった。ところがコレをやると体験版が公開されたときに回線がまったく使い物にならなくなり、開発にも影響が出るだけでなく、プロバイダからきついお叱りを受ける。
ただし、OCN の法人サービスだけはこれに耐えた(OCN の法人コースは転送量無制限)。

閑話休題。
で、5 月に体験版第一弾をリリースしたのだが、ほぼ二日間、契約帯域である 100Mbps をすべて使い切っていた。訪問者数は初日が 1 万人、二日目が 8,000 人であった。出来たばかりのブランドで、一日平均 2,000 人しか来ていないサイトだったのだが、体験版が出たとたん、5 倍の訪問者数となった(この訪問者数というのはユニーク IP の数である。また、バナー表示のみの IP 含まれていない)。
そしてこのアクセス数の増加は、ミラーサイトでこちらの体験版が転載されてからのことであった。つまり、1 日 2,000 人程度のサイトに、ミラーに体験版が乗ったことで 10,000 人になったワケである。もちろんずっと 1 万人来るわけではない。なんだかんだで、三日目には半分以下の 4,000 人に、四日目は3,000 人と落ち、なんだかんだで 1 週間後に訪問者数は安定してしまった。ただ、安定した数字が 2,500 前後となり、体験版公開前より 500 人ほど増えた。この 500 という数字はおそらくミラーサイトによってうちのブランドを知って、そして気になってくれた人たちなのであろう。

なるほど、どうして他のエロゲ・メーカーはミラー・サイトと協調して体験版を公開するのかようやく解った。ミラー・サイトはそれだけ客を呼び込む力があるわけだ。これは即ち、メーカーのサイトに見に来て情報収集しているわけでなく、単純にミラー・サイトをチェックしているユーザが多いと言うことなのだろう。
そして新たな疑問も湧く。それってつまり、体験版にしか興味がないというと言い過ぎなのだろうが、体験版が出るまでメーカの情報を拾わないユーザがかなりいるのではないだろうかと言うことだ。
うちのサイトの場合、少なくとも体験版後に増えた 500 IP に関しては今まで取りこぼしていたお客さんと言うことになる。これは 500 人とは限らない。毎日来ている人はそんなにいないだろうし、時々来る人もいるってことを考えると、500 人以上増えているのではないかと予想している。

いやー、ミラーの力は凄いなぁ。
けれどやはりこのミラーの文化には違和感をおぼえる。今後はこの取りこぼしていた人たちにいかにして情報を伝えるかが重要になってくるような気がしている。とはいえ、体験版をチェックしている人たちだろうから、体験版でしか釣れないような気もしている。
例えば 1 シーンだけをピックアップしたタイニー体験版みたいなのをたくさん作ったら、彼らは来てくれるんだろうか?
そして気になるのが、実は体験版だけでヌければそれでいいやっていうユーザもいるんじゃないだろうかとも思っている(それはユーザと呼んでいいか迷うがw)。
今後もサーバのログとにらめっこしつつ、いろいろと考えてみたいと思う。
そんなエロゲ・サイト管理者の感想でした。

 

エロゲ業界の勤務形態

ボクはゲーム業界にいるわけだけれども、コンシューマ業界はわりと「時間」で人を拘束する。いわゆる「人月」というヤツだ。また、コンシューマ業界の方が労基遵守の傾向が強く、徹夜などは禁じているし労働時間への制約も多い。逆にエロゲ業界というのはわりとその辺いい加減で、成果主義が中心で有り、それが上がるために何時間残業しようが徹夜しようが関係ないし、残業代などに反映されることもない。
とは言え、ボクらの仕事はなかなか時間で計ることも難しい。ある仕事について、A さんは 5 分で終わらせるが、B さんは 30 分かかるなんて言うようなことはザラだし、さらにクオリティも関係してくる。A さんが 5 分かけて終わらせた物の方が B さんが 30 分かけて終わらせた物よりも全然クオリティが高い、なんてことも充分ありうる。
また、開発者がみんな「厳しい、厳しい」言うけれど、結局じつはボクみたいに「31 日になってから宿題をする人」がたくさんいるせいで自分で自分の首を絞めている(もしくは、自分から後ろの作業の人の首を絞めている)ケースが多い。
そんなわけで、時間で給料を決めるというのは難しいなぁ、と、いつも思う。

エロゲ業界は歴史が浅いせいもあってか、年功序列でもないし、何年勤めていようが給料が上がるわけでもない。何が出来るか、そして売れる物が作れているか、それだけである。それができる人は給料が高いし、できない人はいつまでも入社したときの月給のままだ(作品が売れてボーナスが出ることはある)。
また、男女・年齢による差も特にない。男だから、女だから、何歳だから、あと業界何年だからというのも給料に左右されることはない。
そういう意味では、偏りのない良い職場環境だなーってボクはずっと思っている。

でね、思うのが、曜日とか週休二日制とか有休とか、そういう概念。これってどんどんなくなっていくんじゃないかなってこと。ある仕事があって、それには〆切が決まっている。〆切までにクオリティの高い物が完成すればいいわけで、そこに休みをどれくらい入れようが、また会社にどれくらい来ようがそんなのは関係ない。自分でペース配分を決め、自分で納得出来るクオリティ・ポイントを決め、そして作業をこなしていく。日曜日やったっていいし、平日やったって良い。朝やったって、昼やったって、夜中やったっていい。
そして自分で言うのもなんだけど、なんか凄く理想の勤務体系だなぁと思った。
こうすれば、仕事をするにも遊びをするにも非常に柔軟性が高く、自由だ。
ただこのような勤務体系を実現するには、物事がドコまで進んでいるかを把握し、遅れているところは各担当に働きかける「制作・進行」の部分と、各人がどれくらいの仕事を抱えているかという「マネジメント」の部分がしっかりしている必要があるけどね。やっぱり人間ってサボっちゃうし、自分の仕事のペースや自分の出来ることを見誤る。
他にも事務方の仕事ってのは、上のようには行かないところも多いよね。役所は 9 時 5 時だし、他社さんのやりとりはやはり「常識の範囲内の時間」でやりとりすべきだろうし。

まぁそんな感じで、自分の職場というのはボクの理想に近い形を構築しつつあるような気がする。
問題は!
単純にボクの仕事量が多すぎて、自由もクソもないと言うことだ(ぁ
はやく後続にバトンタッチしなければ……! って、後続がいないけどね!!

何にでも海賊版はあるんだなぁ……

今、通信販売の準備を裏でやっている。ソフト以外にもいろんなグッズ類で少しでも浸透していこうと考えているわけだ。
実はすでに第一弾は売りに出しているのだけれど、ボクらでは知名度も低いこともあって、大手のブランドさんに売ってもらった。で、それは売り切れてくれた。
んで、今回からは自前のサイトで売るべく、いろいろ準備をしているところ、いろんな通販サイトを参考にしながら作っていたのだけれど、驚くべきものが検索に引っかかった。

あっれっ、それはもうとっくに売り切れてるし、大手のブランドさんの所にしか置いてないはずの商品なのだが。っていうか、値段とか全然違うし! というわけで、ウチが作った抱き枕カバーの偽物が出回っておりました。

で、あとで色々調べたんだけど、抱き枕の海賊版とか偽物詐欺って普通に多いのだそうな(抱き枕を作ってくれた会社のアナウンス)。
はぁ~あ……エロゲだけじゃなくて、こっちのグッズとかでもコピー品と戦わなくちゃいけないのか……orz
やめてぇぇぇぇぇぇぇ!!!

エロゲ・メーカのアフィリエイトは有り?

自分が管理しているブランドのウェブ更新は、今のところ全部ボクがやってるのだが、ふと思った。ここにアフィリを貼るのは OK なのだろうか? 例えば自ブランドで出したソフトとか、開発ブログで出てきたアイテムとか。ただ、問題もある。というか、開発ブログから貼るのはいいが、公式サイトからだと貼るのは難しい。というのも、偏った店舗のアフィリしか貼らなかったら、販売店さんから文句が来るだろう。
例えばウチで出した商品を公式サイトから Amazon に誘導したら、これはもうまずショップさんとかからお叱りを受けるに違いない。こう言うことを公式サイトでやるならば、すべてのネットショップのアフィリエイトを貼って、各ショップさんに誘導するのがスジであろう。

でも、開発ブログなんかで「○○のソフト使って開発してます」とか「今日、○○でご飯食べた」なんていうような内容でアフィリを貼るのはありかなぁ。

別に儲けようって気はないんですよ。そもそもアフィリエイトなんてサイト作りと話題作りに相当頑張らないと儲からないし。そうしようと思ったらアフィリエイトのための会社になってしまう。でもアフィリエイトで儲けるってのはそう言うことをしないとダメだ(ボクみたいな凡人がする場合ね。天才はそんなことないんだろうけど)。
ただ月に一回くらいの飯代にくらいなれば。
ちなみに某漫画家さんは自分の作品のアフィリをブログとかに貼ってるらしいんだけど、だいたい月のアフィリの収入が 5,000 円くらいらしい。TV アニメ化もしているような人なので、決してマイナーな人手はないのだけれど、それでも月 5,000 円。もちろんその方は別にアフィリエイトに力を入れているわけじゃなくて、ブログとかに貼ってるだけだけどね。

ただエロゲのアフィリって問題もあって、そもそも単価が高いじゃない?
漫画だと 1 冊が 500 円とか、エロ漫画のサイズでも 1,000 円だけど、エロゲは 6,000 円も 7,000 円もするから、広告バナー見てちょっと気に入ったからといって、買うかっていうと……買ってもらえないような気もするんだよねー。ちなみに TAMA Networks のアフィリエイトは、5 年間で 5,000 円とかそんな感じwwww
もっとお勧めの CD とか頑張って貼るといいんだろうけどねー。1 年で 1 万円とか来ると嬉しいんだけど(ぁ

そうそう、OVERDRIVE さんなんかは Amazon の欲しいものリストを公開したらしい。あれもいい手だけれど、固定ファンがいないと出来ない手法かなとも思った。ウチのブランドはまだスタートラインにも立ててないので今すぐは無理だけれど、寄付とかも含めて、色々な方法を試していきたいなと思っている。
エロゲを作るために! そう、儲けるためじゃないんだよ、エロゲを作るためなんだ(笑)。

DMM が同人誌ダウンロード・サイトに違法ファイルをアップしないように働きかけている件について

うーん、忙しくて日記がサッパリ現実に追いつかない(今この日記を書いているのは、4/23)。あと、日記のネタって、PC にいる前に必ず思いついているわけじゃない。散歩してるときとか、運転しているときとか。そんなときにポッと思いつく。
で、メモってないので、あとで忘れてしまうのだ。
それにしてもまた日が開いてしまった。

さて、ボクがこの情報を知ったのは twitter だったかそれとも知人が送ってきたんだったか定かではないのだが、DMM が同人誌の違法ファイル(著作権違反)を公開しているサイトに対して、それをやめるように勧告しているらしい。

そのやり方は、こうだ。

  1. 違法ファイルをアップロードしているサイトは、アフィリエイトによって稼ぎを出している
  2. アフィリエイトの報酬を払ってくれる企業に、DMM がある。
  3. DMM は同人誌の通販をやっている
  4. 同人誌の違法ファイルを公開しているサイトに、アフィリの報酬を支払わないと勧告。

とまぁ、こういう流れらしい。うおお、これは素晴らしい。なるほどなぁ、こういう方法があったか。うまいなぁ。エロゲのダウンロードはどうすれば防げるだろうか? そもそもエロゲって HTTP で配布されてるのかな? それとも BitTorrent とか Share、WinMX などが主流なんだろうか?
どちらにせよエロゲの違法ファイルを配布している人たちはそれでアフィリを稼いだりしているわけでもないし、そもそもお金儲けをしたいわけでもない、ただの奉仕の精神の人しかいないように見受けられる。
なので、DMM さんのようなやり方は通じない。
けど、何か方法はありそうだなと言う一つの道を DMM さんは示してくれたと思う。
諦めないで、考え続けることこそが大事だとボクは思った。

最近の外食産業はすげぇなぁ(ガスト)

今日は前の会社の人と、帰りに合流して飯を食ってきた。
といっても行ったのは GUSTO前回のリサーチの続きと言えよう。っていうか、どっちかって言うと洋食が食べたくて、しかも鳥の照り焼き的なものが食いたくて、時間も 0 時を回っていたので GUSTO になっただけという話もあるが(ぁ

結果として解ったのは、食感と味付けで美味しく感じさせているということだ。ソレが証拠にデザートと野菜はやはり美味しくない。新鮮なものは素材そのもので勝負しなければならないため、低価格路線を貫く店では難しいのだろうと推測する。生野菜もデザートもどちらも味付けよりも素材の善し悪しがもろに出る。
そういう意味では生ものもダメだろうと思われる。
頼んだチキンソテーは、ソースが非常に美味しく、チキンもそれらしい歯触りを実現している。要するにデコレーションで美味しく感じさせている……と、ボクはとりあえず定義した。そして驚くことにしょっぱさも年々減ってきていると思う。つまりそれだけ塩を使わずにおいしさを実現出来ているんだと思う。

過当競争だからこそなせる技なのだろう。外食チェーン店の店長は過労死ナンバーワンだと聞いたことがあるが(実際に調べたわけではない)、味の研究もかなり熾烈を極めているのだろう。
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それに対してエロゲはどうか? 過当競争ではあると思う。まぁ、そこは置いておいても、いったいどういう風にして、安く、美味しいゲームを提供出来るか。これはつまりそのまま Android や iPhone のようなプアなマシンにエロゲを提供することにもつながっていく。
振り返って見ると、エロゲはかなり手間をかけて作っているように思う。特に CG の塗りなんかは非常に丁寧で、使い回しの効かないものを作る。さらにコストを跳ね上げるのが音声費だ。声優さんだけでなく、スタジオ費や音声の切り出し、音響監督など、ゲーム開発費の 30% ~ 40% 近くを持って行かれてしまう。これは非常にコスト高だ。
アニメ業界のように、声優にばかりお金が行くためにアニメータなどの絵方面の人間にさっぱりお金が回らないという構造をエロゲでも赦してはいけない(もっとも、アニメの制作費の配分は他にも問題があるが)。ただ残念ながらエロゲ・クリエイターには声優ファンが多く、声優に歩み寄ってしまう人が多いので正直、その辺でも強く出られないという側面もあると思う。

エロゲ(というかゲーム全般に言えることだが)の制作が始まってから完成までの期間が長いのも問題だ。なかなか旬にあわせて発売出来ない。何せ企画書ができあがってから、半年~ 1 年という歳月をかけて作られる。そうしている間に、どんどんと世には新しいアイデアが生まれ、そして新しいトレンドが駆け抜けていく。エロゲなんてものは(って言い方もよくないが)、綿密なゲーム性や高度な計算などは行われない、あくまでも物語を主眼に置いた作品なのだから、企画と物語が固まったらすぐにリリース出来るような作り方を考えるべきではないだろうか。
そのためのアイデアは、企画・シナリオ部隊を別に持ち、ゲームの制作スパンに関係なく、どんどんと作り続けることだ。

え? それだと粗製濫造になって、どうしようもない作品が大量生産されるって? いや、いま既にそうじゃん(ぁ。それにじっくり長時間どっぷりひたれるエロゲは、Key さんや Type Moon さん、アリスソフトさん、Nitro+ さんなどに任せておけばいい。それにそもそもそんなに大作がたくさんあっても困る。彼ら一線級が一線級でいられるためにも、彼らには儲け続けてもらわないと行けないし。
とはいえ、上を目指さなくても良いという問題でもない。粗製濫造であったとしても、次はよりいいものを作るように努力しないと、作品というのは停滞するし変化もなくなる。粗製濫造でもちゃんと変化が有ればお客さんはそこにちゃんと気付いてくれるはずだ。ファミレスが、同じようなメニューでも確実に美味しくなって行っているのと同じように。

あぁ、なんかただの GUSTO の話をするだけなのにエロゲの話になってしまった(笑)。