池袋の鬼子母神駅の近くに『梅もと』というラーメン屋があった。正確には、つけ麺屋、か。一応カウンター席はあるんだけど、奥は普通に座敷っていうか人ん家になってて、複数人で来た場合はそこに上がる。
靴の置き場がないので、ビニール袋に靴を入れて自分が座る場所まで行く。
味は甘めのゴマ味噌ダレで、チャーシューが繊維状にほぐして入っているため、自動的にお肉が麺に絡む仕様となっていた。このようなつけ麺はまだ他では遭遇したことがなく、はじめて食べたときは感動したものだった。
基本的に学生相手の商売のようで、大盛りがいろいろあった。地球盛り、銀河盛り、ビッグ・バン盛り……などなど。一番多いものは大きなタライに出てていた。それで値段はどれもあ 700 円である。もちろん残したら NG だけど。
またラーメン食べ放題もやっていて、これは麺を食べ終わったら一玉追加してくれるものだ。制限はなく、何度でも注文できる。またスープは 5 杯ごとにお代わりできた。
何年前のことであろうか?
10 年くらいまえになるであろうか?
程なくして、店主の体調がよくないということで、閉店してしまった。
しかしながら学生たちが復活させて、しばらく東通りでやっていたが、それもなくなってしまった。
で、たしか練馬にも同じような感じで、梅もとを継いだ店があったよなぁと、頭の片隅には入っていた。
門前仲町に電車で行くと、帰りは大江戸線で練馬駅に出てそこから西武池袋線で東京市部に向かう。そうだ、練馬駅通るじゃん。ってことで、食べログで検索してみると既に『梅もと』という名前は変わってしまったものの、まだあの甘いゴマ味噌ダレのつけ麺を出しているそうなので、寄ってみることにした。
あー、前置きが長かった。まぁ、それくらいボクはこの梅もとが好きと言うことである。とはいえ、特段特筆すべきおいしさとかそう言うワケではない。学生好みの味でもあるため、そもそも濃いしね。
でもつけ麺って最近は味噌ベースにしろ醤油ベースにしろ魚系出汁をこれでもかとばかりに取って、さらに魚粉をふりかけなんともはや、渋くなった出汁にザラザラの食感を太い麺で味あわされるというものばかり。梅もとのはストレートな細麺にゴマと甘く仕立てた味噌(若干の酸味有り)、そして麺と同じくらい細くほぐしたチャーシューが麺と一緒に絡む、梅もとでしか食べられないつけ麺だ。
店の名前は「じんべぇ」。最後の「ぇ」が小さいのかどうかは確認できなかった。盛りはちゃんと地球盛りや銀河盛りがある。値段も 700 円のままだ……おお、すごい。
さすがに今回は大盛り(地球盛りよりも下)にしておいた。長いこと食べてないし、食べきれない可能性もある。
味はしっかり梅もとしていたと思う。思い出補正がかかっているので、断言は難しい。ただ酸味がちょっと強いような? でも、充分懐かしく食べられた。今後はわりと来ることになるんじゃなかろうか、と思った。
その後、家に帰ってから梅もとについて調べて見たんだけど、どうやら本家のおやっさんが、池袋で復活しているらしい。行きたいなぁ……。
寂しかったのは、当時の梅もとを知ってる人が食べログなどのレビューに全然いないことだ。違うんだって、そういう店じゃないんだって…! なんて思いながらレビューを読んでしまった(汗)。
下の写真は、お昼に食べた勤め先に来ていた屋台のお弁当。『ぞうさん食堂』という名前らしい。なんか娘さんが一人でやっていて、ご両親が青森の黒石だった五所川原だったか(要するに津軽半島の根本の方)でお米農家をやっていて、そこのお米を使っているんだとか。
玄米が少し混ざっていて、ほーっておもった。