ドタバタしたコミケ最終日

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コミケ最終日。この日は別の打ち合わせが入っていたため、コミケは搬入と搬出のみ手伝った。今回は車が出せないのが解っていたので、企業の出入り口のところでスタッフを降ろし、自分は別の所へ向かった。向かった先はまずは羽田空港とある事情(これは後日、日記に書きます)で愛媛(ボクの郷里)の叔父が急遽東京に来ることになり、それを迎えに。
ところが羽田空港、お盆中だった所為か、駐車場(国内線)が満車。さらに駐車場の周りに渋滞が出来る始末。うへぇ! あんな巨大な駐車場なのに満車になることなんてあるのか……! 飛行機の到着まではまだ 30 分くらいありそうだった。結局どうしたかというと、第一ターミナルと第二ターミナルを行ったり来たりしていたw
そうして 20 分くらいグルグル回っていると叔父が出てきたので、ピックアップ。
その後、救世軍清瀬病院へ。
羽田→清瀬は3 時間くらいかかった。首都高もほとんど真っ赤だった……。

そう! 今回のお盆、おかしいよ!
いっつもお盆だと都心はガラガラで、首都高なんてまず混んでないのに、今年はお盆はじめの土曜日からして都心の車は全然減ってなくて、保谷→浅草橋も 1 時間以上かかった……orz。50 分くらいでつくと思っていた予想が大幅にずれて遅刻するし。まぁたしかに今年のお盆はなんかタイミングがおかしいような気もする。というのもお盆とされている 14 ~ 16 日がまったく土日とかぶらないため、お盆休みそのものが分散したのではないかと思われる。
余裕のあるところではおそらく 12 日の週がまるまる休み(ということは 10 日から休み)なんだろうけど、三日しか休みがない会社だと、10 ~ 14、もしくは 14 ~ 18 が休みなのであろう。
まぁとにかく車が多くて、都内の移動に困った困った。お盆だと思って移動時間を短めに見積もってしまったボクが悪いのだが……。

で、大塚で打ち合わせをおこない、それからコミケ会場についたのが 17:30。でも車列はまったく動く気配無し(汗)。その間にもスタッフの人たちはさっさと片付けを済ませ、荷物をコンパクトにまとめてくれていた。18:00 頃、企業ブースの中へ。そこからあっという間に撤収して、会社で荷物を下ろし、それからスタッフをそれぞれの場所に送って今年のコミケは終了した。
来場数は 59 万人とのことだが、60 万人越えてるんじゃないかなぁと思いつつ……。

さてさて、企業ブースの売上げだが、二日目とほとんど同じだった。ぶっちゃけてしまうと、二日目と三日目の売上げを足しても初日の売上げの方が多い。こんなに差があるとは思わなかった。ボクの予想では、50%・25%・25%くらいかなぁと思っていたのだが、ウチのブランドだと 66%・16%・16% という比率であった。

そんなわけで、暑い暑い中(ボク的には今までの人生の中で一番暑いコミケだった)、みなさんお疲れ様でした。

だから車出せないんだってばよ!

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今日は別件の用事が入っていたので、搬入とあと原画家さん周りの挨拶を済ませたらいったんひき上げる予定であった。原画家さんの挨拶を済ませ、10:30 頃、駐車場に向かっていて思い出した。そういえば車は開場前に出さないと行けないんじゃなかったっけ……と。前に企業ブースを手伝った時、閉じ込められたのを思い出した。
っていうか、どうしてそれを忘れていた俺……orz

案の定、駐車場にいたスタッフに聞いてみたら、車は出せないとのこと。
うがー!
というわけで、売り子やってました。

この日もほぼ無風。暑いっちゃぁ暑いんだけど、お客さんがあんまりいないので、なんつーかそこまでうざったさを感じなかった。いやー、初日と二日目でこんなに差があるとは思わなかった。特に今日は男性成年向けの日で、コミケへの人出が一番多い日だ。それにもかかわらずこの、企業ブース全体がすっかすかである。
当然、ウチのブランドのお客さんなんてまさにまばら。
売上金額も、初日の半分にも満たなかった。初日が企業ブースの日とはよく言ったものである。

抱き枕とオナニーの関係

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さて、いよいよ本日からコミケ 84 である。
この日はボクも売り子に立った。今回は、サンタフル☆サマーの T シャツを作ったので、スタッフみんなはそれを着て参戦。初日は企業の日とも言われ、企業ブースにもっとも人が訪れる日である。気合い入れるでー! というわけで、始まったけれども、まぁ所詮ウチのような弱小ブランドに人が並ぶということもなく……(ぉ
ウチの隣は戯画さんと RSK だったかな。両隣がどんどん並ぶ中、ウチは実に閑古鳥。
それでもちらほらお客さんが集まり始めて、並びはしないものの、常時誰かが買っていく状態にはなった。
今回売ったものの中でもっとも特異な商品は、「抱き枕カバー用香水」というもので、各キャラクタに香りを用意した。このキャラクタ用の香水というのは女性向けはけっこうあるんだけど、男性向けというのははじめてだった。結果的には予想したよりも売れたのだが、その中でも面白い現象が明確に現れたので日記で取り上げてみたい。

抱き枕カバーは実は 4 種類あった。売れた順に記す。

  1. 神ノ木  汐 -> Sofmap の特典に付いたもので、もっとも多く出ている
  2. 草薙 一葉 -> 攻略キャラではないのに、ウチのオリジナル商品では一番出た
  3. 久遠寺 空 -> 人気投票では一位
  4. 詩代 叶 -> 一番数が出なかったキャラ

神ノ木 汐というキャラは Sofmap の特典として作られたものなので、最も出回っている。その数、数千枚。それ以外のキャラクタは、メーカー通販として売ったもので、多くて何百枚、売れないと 100 枚台である。
では、香水の方はどうだったかというと、コレが以下のようになった。

  1. 神ノ木 汐
  2. 久遠寺 澄空
  3. 詩代 叶
  4. 草薙 一葉

というわけで、メーカー通販で最もたくさん出た草薙一葉がビリという結果になった。神ノ木 汐が出るのは、まぁわかる。しかし抱き枕カバーとしては草薙一葉が次に出ているのに、この草薙一葉の香水はさっぱり売れないのである。これはボクの予想を大きく裏切った。
何故だろう?
そこで気付いたことがある。
草薙一葉は攻略キャラではない。つまりこのキャラには H シーンがない。
ということからどういうことが言えるか?

つまり抱き枕カバーをつかってオナニーをするとき、エロゲをプレイしているのではないかと思ったのだ。そうすればエロボイスを聞きながらオナニーすることが出来る。ボクは抱き枕の場合、ユーザが自由にシチュエーションやプレイ内容を決めてオナニーをしていると思い込んでいたのだが、確かに声があった方が良さそうだ。そうなるとゲーム中の H シーンでオナニーするのが最も贅沢と言える。
ところが草薙一葉でオナニーをしようにも、そもそもゲームの中に H シーンがない。
だから、草薙一葉の香水は売れなかったんじゃないかなぁと推測したんだけど、どうだろうか?

じゃぁそもそもなぜ草薙一葉の抱き枕カバーが売れたのか?
もちろんボクが予想したとおり、草薙一葉との H シーンをユーザが創出してオナニーする場合もあるのだろうが、それよりもコレクター・アイテムとして、また、単純にキャラ人気(実際、草薙一葉は神ノ木汐を上回っていたのではないかとさえ思うほど人気があった)で売れたと言うことなのではないだろうか。

というようなことを、あの地獄のような暑さの中で商品を売りながら考えてみた<バカ
この日も無風で、本当に地獄だった。ここまで風のない有明の会場ははじめて経験した。シャッターの方に行っても、さっぱり風が入ってこない。コスプレの女の子は途中でダウン。まぁ仕方がない、用意した制服が Timepiece Ensemble のなんだけど、この制服、冬服なのよね(汗)。

なおこの日は、一日来場者数を更新したそうで 21 万人の人手だったそうだ。
コミケに来た皆さん、そして出展したみなさん、お疲れ様でした!
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決戦前夜

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コミケの前日搬入に行ってきた。ボクが担当している GLacé / Galette というブランドがコミケの企業ブースに受かってしまったので、その準備である。この前日搬入、実は企業はギリギリの時間に行くようにしている。というのも、時間ないに来ても入れないからだ。その間ずっと海の近くでボーッと待たされることになる。
けど、企業搬入なんて久しぶりだったので、その勝手を忘れてしまい、先に出た便の人たちが「16:30 には着いた方がイイですよ」という言葉に騙されて、早めに出てしまった……orz

というわけで、海っぱたでぼけーっと 1 時間近く待たされるハメに。この間、アイドリングするわけにも行かず、10 分エンジンをつけては 10 分エンジンを切るということをくり返していた。TV はつけっぱなし。でかい車はバッテリー容量が多くて助かるわ。でも燃費はがた落ちだろうな……。8 月の燃費を計算するのが怖いなぁ。
あと今日はとにかく無風だった。いつもは海風が吹いて、暑いなりになんとか過ごせてたんだけど、全くの無風で、しかも海辺の湿気も相まって非常に気持ちの悪い空気であった。

17:30 過ぎにようやく車列が動き出し、なんとか西館へ入ることが出来た。
持って来たものを下ろして配置。この辺、手際よく出来たと思う。
あれね、前日搬入はエアコン入れてくれないのね……orz
ここでも無風が堪えた……汗がひたすら出るよ。くそー、明日から大丈夫かいな。
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変な切り口で季節を味わう

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いつもだいたい忙しいボクは、季節を感じる余裕がないことが多い。要するに、春が来ても夏が来ても、とにかく忙しいので季節なんて関係ないのだ。ただひたすら PC の前にかじりついて作業をしているか、誰かと打ち合わせをしているか。まぁそんな感じなのだ。
せいぜい着るもんが変わるなぁみたいな?

ところが今年はとても季節を感じている。それもいつもとは違う感じ方で(笑)。
どういう感じ方かというと「あれ、この仕事始めたの、まだ肌寒かったのに、今、凄い暑いね。その頃には終わってなくちゃいけない仕事じゃなかったっけ?」みたいな感じ方(汗)。要するに仕事を始めたときにだいたいスケジュールってのは決まっているので、「あぁ、夏頃に終わるんだな」とかそういうことを考えているわけですよ。
で、今もう夏じゃん。っていうか 8 月って夏も後半じゃん!
セミがうるさいよ!
ちょっと歩いただけで汗だくだよ!
なのにシナリオ、まだこれだけしかできてないんだけど!? あれ? もう終わってなくちゃいけないんじゃなかったっけ!?

みたいな~。
そんな季節感。
やばいなぁ、やばいぞぉ。そんなわけで、戦々恐々としながら今日もシナリオ入力中。
ちなみに一日のリズムは、だいたい 12 時頃起きて家のことやったりシャワー浴びたりして、14 時頃出社。打ち合わせとか、ブランド全体のボクの仕事(広報・会計・各種書類作りなど)、各作品の成果物チェックなんかをやって、それらが終わるのが 21 ~ 22 時頃。それからシナリオ入力。1 日のノルマは 10KBytes。早ければ 1 時に終わるけどそんなすぐ終わることはないので、だいたい 3 時頃~ 4 時頃終わる。で、自分のプロジェクトの成果物のチェックとか、発注とか。で、だいたい 4 ~ 6 時に帰宅。7時頃就寝。
他の社員がだいたい 20 ~ 23 時頃までいるので、その時間まではなんだかんだで色々と雑用が発生して、シナリオに集中出来ないのよねぇ~。でもリズムは出来つつあるから、この調子で頑張りたいところだ。できれば 1MB 近く入れたいなぁ。

クオリティのばらつきとギャランティ

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今直面している問題として、クオリティのばらつきとギャランティをどうしようかというものがある。今まではさして問題にならなかったというか、社内の調整役に頼っていた側面がある。が、今回、特に CG 彩色においてかなりのばらつきが発生し、ついに CG チーフが切れてしまったのだ。
どういうことかというと、エロゲの CG というのは社内の人員でも塗るが、人海戦術ができるため、外注にお願いすることも多い。そうすると、上がってくるデータというのは個人差がありばらつきが出てくる。このばらつきを一つの作品として統一するのが、CG チーフの役目である。
外注に CG を塗ってもらう場合、特に何か他と違う要素がない限り、金額は同じである。ところが上がってきたものには、CG チーフが調整しやすいもの、しにくいものがある。下手をすると CG チーフがほとんど塗り直しをしなければならないものが上がってくることもある。また、ほとんど手を加えなくてもよいものがあがってくることもある。
たくさんの人に出しているのでばらつきが出るのは仕方がないのだが、CG チーフが修正をするのが大変なデータに関しては、正直同じギャランティでいいのか……という疑問が残る。そしてそういう所はだいたい同じ外注さんで有り、そして何度言っても直らない人も多い。
まぁ、彩色なんてのは人それぞれで、ウチの会社にあわせるだけでも一苦労という人もいるだろう。とは言え、会社ごとに塗りやレイヤーの管理の仕方は違うわけで、外注である以上、それを吸収出来なければ外注として CG を塗るという仕事は成り立たないはずだ。

かといって、「1 枚○○円です」って出しておきながら、「レベルが低かったので、値段下げていいですか?」と言って良いものか……? まぁ、今回はいくつかの外注さんに関してはそれを言ってしまったのだが……それほどまでにクオリティが低い外注さんがいたのである。
ただこちらにも責任があって、「その外注を選んだからには、その外注のクオリティをチェックしたんだよね?」という問題がある。もちろんチェックするのだが、相手が個人だったらそのチェックだけでよいのだが、相手が会社だった場合、その会社の誰が担当したかによってばらつきが出てきてしまい、今回は泣かされた。本来、会社で CG 彩色を受けるなら、その会社内でクオリティを統一させるべきなのだが、社内にうまい人と下手な人がいた場合、その統一は難しいだろうなぁとは想像出来る。というのも、CG 会社としてうまい人の絵をアピールしたいだろうし、かといって下手な人のヤツをうまい人のレベルに社内で修正していたら、それはうまい人だけが仕事をすることになってしまい、下手な人は仕事が回ってこないからだ。

まぁそんなこんなで、今後、外注さんに発注する前に「クオリティ」と「ギャランティ」の関係も説明しつつ発注する必要があるのかなと何となく感じている。じゃないと、結局 CG チーフの手が取られ、それはそのままコストに反映されるからだ。6/28 に発売したソフトなんかでは、そのクオリティの低い外注さんのおかげで、倍以上にもコストが膨らんだ CG も出てしまったほど……。はてさて、どうしたものやら。

彩色という役割

6/28 にボクが管理しているブランドの第一弾となる「サンタフル☆サマー」というのが発売された。ボクは作品のできについてはけっこう満足していて、気に入っている。ただしボクは中身には携わっていない。飽くまでもディレクタをちょっと補佐したくらい。この作品はディレクタやシナリオ・ライターの力によって出来あがった作品である。
2ch での評判もなかなかよく、ホッと胸をなで下ろしているところである。
ただ、エロゲ批評空間だと評価がそんなに高くないのよね……どうしてこんなに開きがあるんだろうか(汗)。

さて、この「サンタフル☆サマー」という作品、ひたすら彩色さんを巡る戦いだった。いや、その戦いをしていたのはボクだけだったのだろうが、とにかく彩色するひとに困ったのだ。彩色とはなにをする人かというと原画家が描いた絵に色を塗る人のことである。ただ一言に彩色と言ってもいろいろと役割がある。

  1. 色彩設計
    キャラクタ設定に色をつけて、色設定を作っていく
  2. 仕上げ
    彩色は一人の人間がやるわけではないので、色んな人がやった彩色を一つの作品として統一していく。
  3. 彩色
    1 の彩色設計を元に、原画に色をつけていく。

上の場合、1 と 2 はだいたい同じ人がやることが多い。この 1 と 2 をやる人のことを「CG チーフ」もしくは「CG ディレクタ」と言う。で、サンタフル☆サマーではこの「CG チーフ」の獲得に非常に困難を極めたのである。というのもこの CG チーフ、実は割に合わない仕事なのだ。
色彩設計をし、そして色んな人があげてきたバラバラの CG(いちおう設計図は渡すけれどもどうしても塗る人の個人差は出てしまう)を統一させる。さらに CG の発注などもこの CG チーフが請け負う。それでいて、給料って言うのは普通の彩色だけする人とそんなに差がない。3 万 ~ 5 万くらい。
さらに版権モノといわれる「パッケージ」「広告」「雑誌用の描き下ろし」「テレカ」「タペストリー」「抱き枕」などのでかい絵はだいたいこの CG チーフが塗る。
そして忘れてはならないのが、その作品の映像カラーを決めるのは CG チーフなのである。「あれ!? それは原画家さんの役目じゃ?」と思う人もいるかもしれない。ところが作品の映像的カラー(雰囲気、特色)は圧倒的に CG の手によるものが大きいのだ。
どんなに原画家さんがいい絵をあげてきても、CG さんのセンスが悪いととても悲しいことになってしまう。また逆に少々原画が下手でも、CG さんのセンスが良ければこれがなかなかけっこう見られてしまうのだ。え、具体例を出せって? いやね出せるんだけどさ、ボクがそれを出した瞬間、悪い方の例のメーカーさんはボクを目の敵にすること間違いなしなので出せないのよ(爆)。個人的にボクに聞いてくれれば、お答えします!(マテ

そんなわけで実は CG、特に CG チーフの存在ってのは非常に重要だし、ぶっちゃけてしまえばそのブランドのカラーを決めているのも CG チーフさんと言える。

なので原画家さんと同じくらい CG さんの名前はもっと出すべきだとは思っていて、そしてもっとユーザに CG さんは褒め称えられるべきなんてことも思っている。実は、ある作品が売れて、その作品の原画家とシナリオ・ライターが引き抜かれたんだけど、その後さっぱり作品が出ないとか、その後の作品が妙にレベルが下がったりなんてことはよくあると思うんだけど、アレの原因は CG チーフさんも引き抜かなかったからなんだよね。結局原画家ってけっこう CG に助けてもらっている所があるし、そもそも原画ではおかしくなかった絵も、塗ってみると実はおかしかったりすることがあって、そのために原画家や CG チーフが塗り上がったとに原画を直すなんてことは日常茶飯事なのだ。
どうして原画段階ではおかしくないのに、塗り上がるとおかしくなるなんてことがあり得るのかというと、これは塗ることによって陰影がつくことが主な原因だ。陰影がつくと人間の目は奥域を持った 3D 的解釈をする。すると実は手が短かったり、足の間接の曲がりが変だったり、身体のバランスがおかしかったりしているのに気付くのだ。なので改めて原画家さんや CG さんがその部分を直して塗り直したりしている。これが下手クソな CG が塗ると、陰影もデタラメになるため、よけいおかしくなり、原画そのものが崩壊したり、逆におかしな所に気付かなかったりして絵としてのクオリティが下がってしまうのだ。

でね、CG チーフ。去年の 10 月頃からずっと探し続けている。実はアテは 4 人あった。一人はものすごく忙しいので断られた。もう一人は原画家を目指しているということで断られた。残りの二人は「もう CG チーフはイヤだ」という理由で断られた。そう、CG チーフはたくさんの仕事がある割に、誰にも注目してもらえないし、給料も普通の彩色さんよりちょっと高いだけ。それならばその腕を活かして外注として食っていく方がよっぽどお金になるし、時間も自分でコントロール出来るのだ。
腕さえ良ければ、1 ヶ月で 40 万以上稼げる。さらに単価の高いところ(コンシューマ系や、リーフさんなどの有名どころ)を捕まえれば単価はもっと上がるのでさらに稼ぐことも出来る。ところが CG チーフとして社員でいるとせいぜい手取り 25 ~ 30 万が普通。下手をすると 20 万以下の所もあるんじゃなかろうか……。

そんなわけで、CG チーフの価値って言うのはもっと市場で高めていく必要があると思う。それこそ、原画家さんとタッグになるべきは、シナリオ・ライターではなく CG チーフなのだ。というわけで、ボクに CG チーフをください、おながいします<そこかよー